竹富町の官製談合事件、業者側2人が無罪主張 那覇地裁で初公判

 竹富町発注の海底送水管更新工事を巡る官製談合事件で、工事の最低制限価格を当時の町長から伝えられ、JFEエンジニアリングに落札させたとして、官製談合防止法違反と公競売入札妨害の罪に問われたJFE社の社員で沖縄支店長代理だった被告(61)=那覇市=と、営業担当だった被告(51)=千葉県=の初公判が12日、那覇地裁(小野裕信裁判長)で開かれた。
 2人は「私はやっていない」、「共謀の事実はない」などと述べ、いずれも起訴内容を否認し、無罪を主張した。
 起訴状によると、2017年5月に行われた指名競争入札に関し、当時の町長だった西大舛高旬被告(74)らと共謀し、最低制限価格の教示を受け、JFE社に落札させたとしている。2020年5月の入札でも、最低制限価格が記載された書面を受け、同社に落札させたとしている。
 官製談合防止法違反と公競売入札妨害、加重収賄の罪に問われた、西大舛被告に対し、那覇地裁は今月8日、懲役3年6月、追徴金1700万円の判決を言い渡した。

© 株式会社琉球新報社