警察官希望者は10年で3000人→1100人「どうしたらなりたいと思ってもらえるか」若手警察官が考えた採用説明会

2021年までの過去10年間の静岡県警の採用試験に応募した人数をみると、10年前の2012年には3000人以上の応募がありましたが、2021年は1100人あまりと、およそ3分の1にまで減少しています。

どうしたら警察官になりたいと思ってもらえるのか。若者に仕事を知ってもらうため、年が近い若手の警察官が採用イベントを企画しました。

<掛川警察署 地域課 大村将太さん>

「今回自分が考えたのがこの4つで、この中から1つないしは2つ。どれかいいのありますかね」

掛川警察署に集まったのは、普段は市内の交番に勤務する20代前半の警察官です。7月開かれる警察官の採用説明会の企画担当を任されました。説明会の内容やタイムスケジュールを決めるだけでなく、開催を知らせるポスターづくりまで担当します。

<掛川警察署 地域課 大塚麗水さん>

「人があったほうが、おまわりさんっぽい、制服を着たおまわりさんが映っている」

パトカーの写真を撮る機会がなかなかなかったので、どうやったらかっこよくいい角度で撮れるのかとか考えた」

若い世代に企画を託したのには、ある事情がありました。

警察官の採用試験の応募者の数はここ10年で3分の1ほどまで減少。その理由について警察は夜勤のある特殊な勤務体系や危険を伴う仕事が若者から敬遠されていることなどを挙げています。

受験を検討する高校生や大学生などにどうしたら警察官になりたいと思ってもらえるのか。年齢が近い若手の警察官が実際に働いてみて感じた仕事の魅力を企画に反映します。

<掛川警察署 地域課 大村将太さん>

「名前としては『凶悪犯人のアジトをつきとめろ』なんですけど、みんなで楽しみながら警察の仕事を体感できるのが一番。(座学だと)眠くなってしまうので、2〜3時間もただ話を座っていい姿勢で聞いているので、自分の中では今まで退屈だなと思ってしまったので」

採用説明会を知らせるポスターの案が出来上がりました。署長に確認してもらいます。

<掛川警察署 菊池邦宏署長>

「いいのができたね」

若手に任せることを決めた署長は想像以上の成果と目を細めます。

<掛川警察署 菊池邦宏署長>

「企画して実行することで、採用活動を通して、いろんな意味で力をつけてくれた」

若手警察官が企画した採用説明会は今週末開催されます。

<掛川警察署 地域課 大村将太さん>

「このイベントおもしろそう、と思ってもらって、掛川警察署に足を運んでくれたらうれしい」

説明会の内容ですが、警察学校の生活や警察の仕事の説明、交番員になりきって事件を解決するグループワーク、若手警察官とのフリートークなどが予定されています。

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