気象庁は12日夕方から夜遅くにかけて、埼玉県で災害につながるおそれがある猛烈な雨が降ったとみられるとして、「記録的短時間大雨情報」を発表した。 埼玉県比企郡鳩山町では、午後8時までの1時間で110ミリ、3時間で263.5ミリを雨量を観測し、1977年の観測開始以降、1位の値を更新する大雨となっている。
入間川流域に「氾濫危険情報」
荒川上流河川事務所と熊谷地方気象台は、午後10時40分に入間川流域に警戒レベル4相当の「氾濫危険情報」を発表した。入間川流域小畔川の川越市にある八幡橋水位観測所では、当分の間「氾濫危険水位」が続く見込みだ。周辺市町村では、市町村からの避難情報を確認するとともに、各自で安全確保を図るなど、適切な防災行動を取ることを心掛けたい。
【記録的短時間大雨情報 1時間雨量】
埼玉県
鳩山町付近 約100ミリ(午後5時50分)
東松山市付近 約100ミリ(午後6時30分)
鳩山町付近 約100ミリ(午後7時00分)
嵐山町付近 約110ミリ(午後7時10分)
東松山市付近 約100ミリ(午後7時50分)
越生町付近 約100ミリ(午後8時00分)
鳩山 110ミリ(午後8時10分)
毛呂山町付近 約120ミリ(午後8時30分)
坂戸市付近 約100ミリ(午後8時50分)
狭山市入間川 108ミリ(午後10時00分)
今後の雨の予想
埼玉県など関東は湿った空気や上空の寒気の影響で、大気の状態が不安定となっている。13日(水)明け方にかけて、局地的に非常に激しい雨の降るおそれがあるため、大雨による低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。また、土砂災害にも十分な注意が必要となる。
記録的短時間大雨情報とは
1時間に80ミリ以上の猛烈な雨を観測または解析し、さらにその地域にとって数年に一度程度しか発生しないような大雨である場合に発表される情報。周辺地域では、土砂災害や河川の増水など、災害の危険性が高まっているため警戒が必要となる。
