新築は高い「4000万円に迫る」住宅高騰リフォーム再注目…固定資産税は利点【札幌】

住宅価格の高騰が止まらないなか、中古住宅のリノベーションに注目が集まります。

建築費が抑えられるだけではなく、“固定資産税”に関する意外な利点があるんだとか。

札幌の住宅事情について、調査しました。

築45年の木造中古住宅…完全リノベーションで価格はいくら?

訪れたのは、札幌市南区石山にある木造2階建ての中古住宅。土地込みで、価格は580万円と格安です。

ただ、築45年ということもありキッチンは年季が入っており、隙間風も入りそう。お風呂も少々狭いですが、実はすでに売却済みなんだとか。

住宅を販売したHOUSE SHUNの近江谷 俊介社長は、この物件が売れた理由としてスーパーやショッピングモールが近くにあり便利なことを挙げています。

ですが、この古い住宅に注目が集まったことに驚いている様子。

家を買った人が本当に住むのか聞いてみると「完全フルリフォームすると聞いた。2000万円くらいかけると言っていた」とのこと。

札幌の新築価格が4000万円に迫る勢い

札幌市内の土地と建物をあわせた新築戸建ての平均価格は、2016年には3000万円を下回ることもありました。

ですが、2021年に3700万円を突破。住宅価格の高騰が止まらず、今や4000万円に迫る勢いです。

背景には、住宅ローンの低金利やコロナ禍による需要の高まりがあります。ロシアのウクライナ侵攻により木材などの値段が上がり、さらなる高騰も懸念されているそう。

リノベーションで固定資産税にも利点が…

本社が旭川にあり、2022年4月に札幌に進出したリノベーション専門会社・カウイエの相良 毅店長にお話を聞きました。

手掛けた実例では、

・洗面化粧台を新しくし、ボイラーを床置きから壁掛けにしてスペースを確保
・0.75坪と狭いサイズの風呂を1坪に大きくした
・壁にあったキッチンを対面キッチンに変更

など、単に設備を新しくするだけでなく、生活スタイルに合わせて間取りも変える提案をしました。

見た目も住みやすさも新築と遜色ないと胸を張ります。物件とリノベーション費用で計2100~2200万円だそう。リノベーションは新築より安く、500~600万円くらい差があります。

リノベーションを検討する人はどんどん増えているそうで、取材日も札幌の家族が見学に訪れていました。

割安で好みの家が手に入るリノベーションですが、相良店長から固定資産税についての利点も教えてもらいました。

「新築時で年間20万円前後の住宅も、築25~30年たつと5万円を切るくらい。中をフルリノベーションしても固定資産税は変わらない」ということです。

さまざまな面でお得なリノベーション。これからさらに注目度がアップしそうです。

*みんテレ6月30日OAのものです。

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