東京都医師会「1日10万人予測」と危機感 東京で4カ月ぶり1万人超

東京都内では新型コロナウイルスの新たな感染者が4カ月ぶりに1万人を超えました。東京都医師会はこのままのペースで増えると7月下旬には感染者が1日10万人になるという試算を公表し、危機感を示しました。

都内で7月12日、新たに確認された新型コロナの感染者は1万1511人でした。1日の感染者数が1万人を超えるのは3月16日以来、およそ4カ月ぶりのことです。都内の新規感染者数の7日間平均は8941人で、前週からおよそ2.4倍に増えています。止まらない感染拡大に、新橋駅近くのPCR検査場には平日の午後にもかかわらず多くの人が訪れていました。このPCR検査場では数週間前から予約が増えてきていて、平日の当日予約が難しい状況が続いているということです。

こうした中、東京都医師会は会見を開き、このままの推移で感染者の増加ペースが続くと仮定した場合、7月下旬には1日10万人という予測も出ているとして、危機感を示しました。ただ、東京都医師会の猪口正孝副会長は「1日2万人という数字を見るとやはりみんな心配するし今の増加を見ているだけでも行動が抑制されてきているので、この推計のようにはならないのは大前提」と説明しました。そして「第7波は低位推知(低い予測)でも3万人ぐらいはいきそうだし、高位推知(高い予測)だと10万人ぐらいいきそうだというのが現実的な数字ではないかと思う。それぐらい警戒しておいてもいいと思う」と話しました。また、医師会の尾崎治夫会長は「8月に激増するといわれているが、それまでに時間はある。今からでも遅くないので、ぜひ3回目接種をしてほしい」と呼びかけました。その上で「感染急増を抑えるためにはワクチン接種の促進しかないと思う」と強調しました。

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