紀勢本線44駅目の駅舎【木造駅舎カタログ】紀勢本線44/213 加茂郷駅

※2020年12月撮影

トップ画像は、紀勢本線加茂郷駅。駅前はロータリーです。木造駅舎ではない駅舎も含めて44

駅目です。

紀勢本線もいよいよ最後の木造駅舎になりました。和歌山駅まではあと17kmほど。

加茂郷駅舎、なかなかシブイ。建物財産標の記載は「昭和10年3月」。1935年建造の二代目駅舎でしょうか。この年には鉄道省が初めて女子車掌を採用。少しずつ戦争の足音が聞こえてきた時代でした。

駅は有田市から海南市に入っていますが、駅の隣には有田交通加茂郷営業所がありタクシーが停まっています。

駅舎の前、左側は大きな桜の木です、春に再訪してみたくなります。

※2020年12月撮影

加茂郷駅は、1924年(大正13年)国有鉄道紀勢西線が初代和歌山駅(現.紀和駅)から箕島駅まで開業した時に設けられました。35年後、1959年(昭和34年)全通した紀勢本線の所属駅になります。国鉄分割民営化でJR西日本に継承され、2021年3月無人駅になりました。

筆者が訪問した2020年12月、窓口営業は7:00~19:20で駅員さんが勤務していました。

※2020年12月撮影

この駅も自動販売機が並んでいます。待合室のかつては売店があったと思われる場所にも自動販売機が列びコインロッカーや無料貸し出しのビニール傘もありました。ホームに出るとさらに2台。この駅も自動販売機が計6台。(笑)

駅出入口。改札口にはICカード簡易改札機。駅舎は下り1番線ホーム側にあって上り島式ホームには構内跨線橋で渡りました。駅舎の東側には保線車両の駐められた引き込み線があります。

※2020年12月撮影

駅前の眺めです。ロータリーの左側に交番と加茂郷郵便局があります。県道に出れば商店街になっていました。

※2020年12月撮影

ここからはレンタカーで移動中のカット。国道42号線で冷水浦(しみずうら)駅の手前、和歌浦湾を見下ろす紀勢本線のトンネルが見えました。

※2020年12月撮影

湾の向こう右側に1994年(平成6年)の世界リゾート博の際に作られた人工島和歌山マリーナシティが見えました。

※2020年12月撮影

気合いの手持ち望遠レンズで撮るとテーマパークの観覧車やポルトヨーロッパのお城、高層マンションが見えました。

※2020年12月撮影

これで紀勢本線の木造駅舎(一部に木造駅舎ではない駅舎も含め)44駅は終了です。12月23日に津駅の駅前で借りたレンタカーも4日目、1日11駅を撮影しました。レンタカーを和歌山駅近くで返却してホテルに投宿。明日は和歌山線の木造駅舎を撮りながら帰路に進みます。

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)

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