三菱地所ホーム、新宿区に新本社オフィス立上げ ABW実装、オフィス事業の拡大も視野

(提供日刊不動産経済通信)三菱地所ホームは、本社を東京・新宿区に移転し、ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)を実装した次世代型のイノベーション・共創拠点として運用していく。モデルオフィスを兼ね、稼働を皮切りに内装の設計・施工やリノベーションなどオフィスに関する提案の機会も増やしたい考え。
所在地は新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエア7階の一角。東京メトロ副都心線など2線の東新宿駅直結。延床面積571坪。名称は「TOKYO BASE」。同社はデザイン企画のほか、イトーキと共同で施工も担った。設計監理はイトーキ。
新本社は、エントランスを入ると最初に社外の人も訪れるカフェスペース「グラウンド」があり、共創空間として機能する。構造材を内装デザインに取り入れ、原木や造作家具も置いて木質感を高めた。続いて、「グラウンド」と全面ガラスの間仕切りで適度につながる執務空間が広がる。人工芝に原木を置いて自然の音響を流す休息空間「Mori」を配するなどくつろぎの要素を取り入れ、庶務業務をハブスタジオに集約するなどで業務の効率化も進めた。執務場所は、高集中作業用の秘匿性の高い半個室区画やウェブ会議・電話用空間、2人作業空間、複数人でのアイデア出しに向いた開放空間など10カ所ある。空調は、日機装の天井埋め込み型ウイルス除去装置「エアロピュア」を採用して感染症対策を施した。
移転前の本社(国際新赤坂ビル内)との比較では、ペーパーレス化が7割強進み、棚の本数は約8割減り、席数も100席減の380席となった。コロナ後も出社率65~70%程度で運用する。

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