2回戦までを終えて“先制パンチ”が印象的な今大会。この日はシード校の中で最後に登場した創成館が鮮やかな攻撃で先手を取り、難敵の九州文化学園を退けた。稙田監督は「向こうは1試合を勝って乗ってきている。入りを大事にしようと言い続けてきた」と安堵(あんど)した。
相手エースが先発してこなかったのは予想外だったが、すぐ「やれる」と仕掛けた。初回、下川の安打を足掛かりに1死から鍋藤、2死から山村がそれぞれ一、二塁、追い込まれた場面でエンドランを成功させて適時打に。リスクもある状況で低めの変化球を中前へ運んだ鍋藤は「試合だけではなくて、練習の入りから意識してやってきたので」と胸を張った。
四回以降は無得点。3点を返され、八、九回の攻撃はともに犠打失敗後に併殺で倒れるなど苦しんだ。それでも抜群の堅守で投手陣をもり立てて“耐える”という成果も上げた貴重な初戦。夏は何が起こるか分からないと言われる。この大会に限っては稙田監督も「結果がすべて」とした上で「競り合いながら1試合ずつ強くなることが大事になる」と強調した。
昨夏は3回戦で大崎に最終回に逆転されて敗退。今季も昨秋4強、春以降は8強止まりと影を潜めている。もう悔しさはいらない。見据えるのは4年ぶりのV奪回。主将の古賀は「去年の3年生の分まで一つ一つを確実に勝って、勢いづいて絶対に甲子園へ行く」と言葉に力を込めた。
創成館 V奪回へ初戦突破 鮮やかに先制攻撃 第104回全国高校野球長崎大会 第6日
- Published
- 2022/07/14 10:30 (JST)
- Updated
- 2022/07/14 10:34 (JST)
© 株式会社長崎新聞社