【薬局以外から行うオンライン服薬指導】「第三者が容易に立ち入ることができない空間で」/パブコメで改正案提示

【2022.07.14配信】厚生労働省は7月14日、薬局以外から行うオンライン服薬指導の省令改正についてパブリックコメントを開始し、改正案を提示した。患者の意義がない場合は薬局以外の場所でも薬剤師がオンライン服薬指導を行うことができるとし、情報保護の観点から「第三者が容易に立ち入ることができない空間」などを求める。

パブリックコメントの締め切りは2022年8月12日23時59分まで。
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495220096&Mode=0

改正案の主な内容は以下の通り。

2 改正の主な内容

(1) 通信環境(情報セキュリティ・プライバシー・利用端末)について(施行通知第
2(4)④の改正)
オンライン服薬指導の実施における情報セキュリティ及びプライバシー保護等の観点から、「「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の策定について」(平成 30 年3月 30 日付け医政発 0330 第 46 号厚生労働省医政局長通知。以下「オンライン診療指針」という。)に示された内容を参考に、必要な通信環境を確保すること。なお、医療情報システムに影響を及ぼす可能性があるシステムを用いる場合、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に沿った対策を行うこと。特に、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」では、個人所有端末の業務利用については、一定の要件が求められていることに留意すること。患者側の通信環境については、患者の希望に応じたデバイスやネットワークに対応できるよう配慮すること。

(2) 服薬指導を行う場所について(施行通知第2(4)⑧の改正)
薬剤師がオンライン服薬指導を行う場所は、患者の求めがある又は患者の異議がない場合には、薬局以外の場所も可能であること。この場合において、当該場所は、対面による服薬指導が行われる場合と同程度に患者のプライバシーに配慮がなされていること。また、オンライン服薬指導を開始した後に、患者から対面での服薬指導への移行の求めがあった場合に、オンライン服薬指導を行った薬剤師又は他の薬剤師によって当該求めに対応可能であること。
薬剤師は、騒音により音声が聞き取れないその他の事情によって、オンライン服薬指導を行う薬剤師による適切な判断が困難となるおそれがある場所でオンライン服薬指導を行わないこと。
オンライン服薬指導は患者の心身の状態に関する情報が含まれるものであることを踏まえ、当該情報を適切に保護する観点から、オンライン服薬指導を行う薬局に所属する者以外の第三者が容易に立ち入ることができない空間その他当該情報の全部又又は一部が当該第三者に認知されない措置が講じられている場所でオンライン服薬指導を行うこと。
また、薬局以外の場所からオンライン服薬指導を行う場合について、オンライン服薬指導を行う薬剤師は、調剤が行われる薬局に所属し労務を提供している薬剤師とすること。
なお、薬局開設者は、その所属する薬剤師に薬局以外の場所からオンライン服薬指導を行わせるにあたり、当該薬剤師が服薬指導を行うために必要な情報を得られるよう、対象患者の調剤録の内容の共有を可能とする措置その他必要な措置を講じること。

(3) その他所要の改正を行う。

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