「2週間後に新規感染者1日約53000人」都モニタリング会議

 都内の新型コロナウイルスの感染状況や医療提供体制について、専門家らが評価する東京都のモニタリング会議が14日開催された。会議で専門家は直近の感染状況について「これまでに経験したことのない爆発的な感染状況になる」と、危機感を示した。

「第6波超え」を予測、BA.5への置き換わりも進む

 会議で感染状況全般の評価を担当する国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は、都内の現在の新規感染者の増加率が230%であると述べ、この割合が継続すると、1 週間後の7月20日は23,253 人となって今年2月の「第6波」を超え、さらに27 日には約 53,482 人と予測し、「これまでに経験したことのない爆発的な感染状況になる」と述べた。

 また都が独自に調べている変異株の調査では、当初のオミクロン株より感染力が強いとされる「BA.4」「BA.5」の感染割合があわせて60%を超えていることも報告された。

3回目、4回目のワクチン接種の有効性訴え

 会議ではそのほか、ワクチンによる感染、発症予防効果について都の機関が調査した結果も報告された。それによると「BA.4」「BA.5」といったオミクロンの新しい変異株に対しては、2回のワクチン接種では効果は不十分になってきており、3回目、4回目のワクチン接種で効果が再び高まるとの解析がなされた。これを受け会議で専門家は、3回目、4回目の接種をそれぞれ進めていくことが重要と提言した。

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