【参院選2022】維新、無党派支持を追い風に 神奈川選挙区の出口調査分析

投票者に占める維新支持の割合

 第26回参院選神奈川選挙区で日本維新の会の松沢成文氏が返り咲きを果たした。得票は約60万5千票で4位だった前回(2019年)から約3万伸ばして2位で当選。県内投票所で実施した出口調査に照らすと、同党支持層のボリュームアップと無党派層(支持政党なし層)からの維新への風が見て取れる。

 維新は前身の「おおさか維新の会」だった16年から神奈川選挙区へ候補を擁立してきた。出口調査によると、当日投票者に占める支持割合は16年が3.4%だったが19年は5.7%、そして今回は10.0%にまで伸びた。

 自民党(39.8%)には届かないが公明党(6.1%)、共産党(5.1%)を上回り、立憲民主党(12.1%)に迫る勢いだ。その支持は期日前レベルでも7.5%あり、公明(7.9%)と肩を並べ、こちらも立民(10.6%)を追っている。

 注目されるのは無党派層からの追い風の堅調さだ。当日投票者に占める無党派層の維新への支持割合は16年は7.5%だったが19年は22.6%に急伸。「松沢氏の知事経験者としての人気に引っ張られている」(自民幹部)との見方が強い。今回はやや減の19.3%だが、全立候補者22人の中ではトップ。日本維新の会支持率のアップも連動して起きているとみられ、来春の統一地方選に向けて維新は勢いづく。

© 株式会社神奈川新聞社