「今の時点では打つ手がない」ガスリー、オーストリアの週末に落胆。アルファタウリF1はフランスでアップデートを予定

 ピエール・ガスリーは、F1第11戦オーストリアGPの週末を“散々”と評し、アルファタウリには緊急のアップグレードが必要だと述べている。

 ガスリーのレッドブルリンクでのレースには、いいところがまったくなかった。難しいレースで順位は15位と低迷し、チームメイトの角田裕毅のひとつ上にすぎなかった。

 土曜日のスプリントを15番手でフィニッシュしたガスリーは、日曜日も著しくペースを欠いたAT03で戦わなければならなかった。それだけでなく、アストンマーティンのセバスチャン・ベッテルとの接触で5秒ペナルティを科され、さらにトラックリミット違反で2回目のペナルティを受けることになった。

「予選はともかく、この週末は災難だ」と落胆したガスリーは語った。

「ペースの点では先が見えなかった。マシンのなかでできることはすべて試したけれど、今の時点では打つ手がない。だからそれなりの結果を出せるようにマシンにアップグレードを施すことが何がなんでも必要だと思う」

「裕毅と僕は、ピットストップの戦略でも順位を落とすことになった。でも結局のところ僕たちにはペースがなかった」

「好きなようにやって、どんな戦略を採っても、今のスピードでは違いは出ない」

「この調子で進むことはできない。リセットが必要だ。僕が言ったように、いくつか新パーツを、できればフランスで投入して、そこでより速いペースを見せられるようにしたい」

2022年F1第11戦オーストリアGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ)

 アルファタウリは4月にイモラで大幅な変更を行ったが、それ以降は小規模なパーツ変更しか行われていない。テクニカルディレクターのジョディ・エギントンは、チームが来週ポール・リカールでマシンの大幅な変更を行う予定だと認めた。

「拠点に戻って見直すべきことがたくさんある」とエギントンは述べた。

「現在重点を置いているのは、フランスGPに間に合うようにマシンのアップデートを用意し、中団での戦いに復帰することだ」

 ガスリーは、アルファタウリの開発プログラムがライバルチームのものと若干ずれており、そのことがチームの相対的な弱さの一因となっていることを認めた。

「新パーツがなくても不思議ではない」とガスリーは話した。

「今年の初め、僕たちは先頭集団のドライバーたちと戦っていた。今では20秒から30秒遅れでフィニッシュしているから、1周あたりコンマ4、5秒の遅れをとっていることになる。それを取り戻す必要がある」

2022年F1第11戦オーストリアGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ)

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