5分で気温35度超すことも 炎天下の車内「子の放置は危険」 JAFが注意呼び掛け

 日本自動車連盟(JAF)沖縄支部は、炎天下で車内に子どもを残さないよう注意を呼び掛けている。炎天下での車内の温度はたとえ短時間であっても、熱中症を発症するほど室温が上がるという。JAF沖縄支部推進課の平良克哉さんは「日陰の下に駐車しても気温が高いと、車内の温度は熱中症を発症するほど上がる」と話す。

 JAFが2013年に実施した炎天下にある車の車内の温度変化についての実験結果によると、気温が35度では、実験開始直後25度だった車内の温度が、5分後に35.4度。30分経つ前には40度を超え、1時間後には50度近い室温となった。

 県内で21年7月1日から8月31日まで、車内への鍵の閉じ込めでJAFが救援出動した件数は175件。うち8件は子どもが車内に残されたままだった。

 今年の6月24日には、南風原町津嘉山の商業施設の駐車場で親が男児(1)を車に乗せてドアを閉めた直後、ロックがかかった。男児はエンジンが止まった車内に約13分間閉じ込められた。消防が窓を壊し救出したが、車中の温度や男児の顔面が紅潮していたことなどから熱中症になっている疑いがあると判断。男児は病院に搬送され、命に別状はなかった。

 平良さんは「親は子どもを残して車から離れないことが大事だ。少しの時間でも車内の温度は上がるので危険だ。特に乳幼児は体温調整が苦手なので危ない」と油断しないよう呼び掛けた。  (狩俣悠喜)【関連記事】
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