アイスクリームに目がないニューヨーカーに大人気のひんやりスイーツを一挙に紹介!

7月はアイスクリーム月間って知ってた? 夏真っ盛りのうだるような暑さには、冷たくて甘〜いアイスがぴったり。ということで今号はアイスクリームに目がないニューヨーカーに大人気のひんやりスイーツを一挙に紹介! (取材・文/中沢絵里奈)


もちもち寒天が自慢の

絶品クリームあんみつ

イーストビレッジにある日本茶屋「茶菴」で、18年前の創業当初から看板メニューとして愛されているのが「ほうじ茶あんみつ」だ。オーナーの八木共子(ともこ)さんが夫の八木秀峰ボンさんとともに同店を開業した当時、「大好きなあんみつをニューヨーカーにも届けたい」と考案した思い入れのある一品である。

Hojicha Anmitsu 18ドル

自慢の同メニューは、口に運んだ瞬間、金沢から仕入れたほうじ茶パウダーを使用したこだわりのアイスに手作りの白玉、生麩、黒蜜が絡まり、程よい苦味と甘味の絶妙なハーモニーが広がる。こちらも珍しいほうじ茶味の寒天は、もちもちのつるんとした食感で、硬さのある寒天のイメージを覆してくれる。ふたを開け、黒蜜をかけるという日本人らしい動作もニューヨーカーには新鮮で好評だ。

現在は夏限定で「桜パフェ」、抹茶、ほうじ茶味の「かき氷」も提供中。当地ではなかなかない本格的な日本の甘味を味わってみよう。

茶菴
230 E. 9th St., 2nd Fl./TEL: 212-228-8030
chaanteahouse.com


オーガニックで体に優しい

花びら型のジェラート

「アモリーノ」ではバラの花びらのような美しいイタリアンジェラートを提供。同店でのオーダーはイタリアン流に、レジで先に注文と会計を済ませ、好きなフレーバーを2〜3種選ぶ。ジェラートをサンドしたマカロンもトッピング可能だ。「味が混ざってしまうのでは」という心配とは裏腹に、滑らかな口当たりの各フレーバーは見事に融合し、上品な味わいへと溶け合う。

Gelati 5ドル80セント〜

26種以上のフレーバーには、調味料や人工着色料を使用せず、エコサートやUSDAオーガニック認証を取得したオーガニック、グルテンフリー。またソルベとコーンはプラントベースのビーガン仕様で、環境や体に安全な、素材そのものの味わいが楽しめるジェラートとなっている。

夏限定でタンジェリンアセロラ、ブルーベリーアサイー、オレンジジンジャーの3種のソルベも登場。市内にはグリニッジビレッジ、タイムズスクエア、アッパーウェストサイドに店がある。

Amorino
60 University Pl./TEL: 212- 253-5599
amorino.com

話題のデカ盛り!

ド派手なケーキシェーク

クラフトバーガーショップ「ブラックタップ」が提供する、インパクト大の「クレイジーシェーク」をSNSで見たことがある人もいるかもしれない。いわゆる「デカ盛り」のスイーツで、メインのミルクシェークの2倍ほどのボリュームのトッピングが載った一品だ。

The Crazyshake 16ドル〜

アメリカのダイナーにはミルクシェークが欠かせないが、オーナー夫妻のクリス・バリッシュさんとジュリー・マリガンさんは「クレイジーシェーク」のアイデアを思いつきSNSに投稿すると、大きな反響があったことで同店のメニューに正式に採用したそう。

カラフルなコットンキャンディーやロリポップがふんだんに載ったストロベリー味の「Cotton Candy」(写真)や、どでかいクッキークリームサンドイッチを大胆に添えたオレオ味の「Cookies ’N Cream Supreme」など、全5種をそろえる。

見るからにカロリー過多である感は否めないが、アメリカらしい豪快さとインスタ映えするビジュアルは楽しめるに違いない。一人で完飲するには多いので、親子や友人らと数人でシェアするのがおすすめ。

Black Tap
529 Broome St./TEL: 917-639-3089
blacktap.com


チャイナタウンで味わえる

日本の本格かき氷

ロウワーマンハッタン、イーストブロードウェー駅(F線)の目の前にある、日本のスイーツショップが「ザ・リトル・ワン・NYC」だ。チャイナタウン出身のオーナー夫妻、エディー・チェンさんとオリビア・レウンさんは共に日本に旅した経験から同店を当地にオープン。日本の味を本格的に再現しつつもニューヨーカーの口に合うよう絶妙にローカライズした独自の和菓子を提供する同店は、多くのファンを持つ。

Kakigori 9ドル25セント〜

同店人気の「かき氷」は、定番の抹茶味やほうじ茶味から、夏限定のパイナップル、イチゴ、クッキークリーム味と多種多様だ。シロップは全て店主による手作りで、福岡から仕入れた抹茶の上品な苦味とまろやかなミルクの味わいがたまらない「抹茶味」もイチオシ。日本製のかき氷機で削る氷はふわふわと柔らかい口当たりで、暑い日のクールダウンにぴったりだ。

また、餅粉で作ったサクサクのウエハース生地にアイスクリームをサンドしたアイス最中も人気のメニュー。店内は5席と限られており、席を確保するには多少待つ覚悟も必要だが、テイクアウトも選べる。

The Little One NYC
150 E. Broadway/info@tlonyc.com
Instagram: @ The Little One NYC


サクサク食感のユニークな

アイスクリームサンドイッチを

2013年にブルックリン区ウィリアムズバーグで創業した「オッドフェローズアイスクリーム」は、オーナーのモハン・クマールさんと妻のホリデーさん、彼らと友人であり人気パティシエであるサム・メイソンさんが手掛けるアイスクリームショップだ。子供連れのファミリーはもちろん、老若男女、多国籍の多くの人々から支持されている。

Ice Cream Sandwiches 8ドル

料理界のアカデミー賞とも呼ばれる「ジェームズビアード」賞を受賞した経験を持つサムさんが考案する30種以上のフレーバーは、一味変わったユニーク性と安定したおいしさを両立。特に「アイスクリームサンドイッチ」は絶品で、サクサクとした軽やかな食感のクッキー生地とアイスクリームのサンドは見た目よりも甘過ぎず、ぺろりと食べられてしまう。サンドイッチは店舗によって取り扱いが限られているので、店舗へ問い合わせてみること。

市内ではブルックリン・ブリッジ・パーク、ウィリアムズバーグ、ダンボ、グリーンポイント、ロッカウェービーチの5店舗を展開中。全米48州への配達も行っているので、ウェブサイトをチェックしてみよう。

OddFellows Ice Cream Co.
40 River St., Brooklyn, NY 11249/TEL: 718-387-4676
oddfellowsnyc.com

外はカリカリ、中はふわふわ

キュートなたい焼きソフト

日本人なら誰もが一度は食べたことがあるであろう伝統的なあのたい焼きをコーンに見立て、ソフトクリームを組み合わせた斬新なビジュアルで話題となった「たい焼きソフト」。2016年に1号店としてオープンしたチャイナタウン店に加え、現在ウィリアムズバーグ、フラッシングでも展開中だ。

Taiyaki 8ドル27セント

たい焼きソフトを手に持った写真がSNSを一時席巻していたことは記憶に新しいが、最近は日本にも逆輸入されるなどいまだ注目度は高い。ソフトクリームのフレーバーはバニラ、チョコレート、抹茶、ほうじ茶、ストロベリー、マンゴーから選べ、コットンキャンディーやレインボーモチ、ココナッツフレークなどをトッピングすることもできる。特注のたい焼き機を使い、店頭で1枚1枚丁寧に焼かれるたい焼きは外はカリカリ、中はふんわり。奥の方にはあんこやカスタードも詰まっており、しっかり「たい焼き」としても楽しめるのが日本人にはうれしい。

日本の愛すべきたい焼きとソフトクリームのハイブリッドスイーツを、ニューヨークにいるなら一度は試してみておきたい。

Taiyaki NYC
119 Baxter St./TEL: 212-966-2882
taiyakinyc.com


濃厚ミルキーな味わいの

ビーガンアイスクリーム

もともとはブルックリンでのフードトラック販売からスタートした「バン・ルーウェン・アイス・クリーム」は、グリーンポイントの工場で製造する高品質な天然素材のみを使用したアイスクリームに定評がある。

Ice Cream 6ドル25セント〜

特に、オートミルクなどからできたヘルシーなビーガンフレーバーの品ぞろえが多いことが特徴で、チョコレート・ファッジ・ブラウニー、ミントチップ、シシリアンピスタチオ、バーボンバニラなど豊富でユニークなバリエーションが自慢だ。乳製品を使用していないにもかかわらず、クリーミーでコクのある口当たりを実現しているのは余計な添加物を使用しないシンプルなレシピに理由がある。

料金は1スクープで6ドル25セント、2スクープで8ドル35セント、3スクープで10ドル45セント。たくさんあるフレーバーの中から選ぶのに悩んでしまいそうだが、お気に入りの味を見つけてみるのは楽しい。

市内には19店舗、ニュージャージーには1店舗と、街の至るところにあり、多くの店が深夜12時まで営業している。暑い日は同店で一休みして、夏の涼を感じてはいかがだろうか。

Van Leeuwen Ice Cream
45 Spring St./TEL: 917-639-3147
vanleeuwenicecream.com


夏のニューヨークと言えば!アイスクリームトラック

あの音楽がどこからともなく聞こえてくると、夏の訪れを感じるという人も多いだろう。そう、夏のニューヨークの風物詩といえばソフトクリームトラックだ。定番の「ミスターソフティー」は、1956年に創業、運行するトラックは米国18州、計625台と今や全米で最大のアイストラックチェーン。トラックの現在地を知らせてくれる専用アプリもあり、無性に食べたくなったら位置情報を調べて見つけることもできる。メニューはレギュラーコーン(4ドル50セント)、ダブルコーン(8ドル)など。味は保証できないがとにかく格安!

一度聞くと頭から離れないあの曲名は「ミスター・ソフティー・ジングル」。ちゃんと歌詞もある

アプリはHPからダウンロード!
Mister Softee
mistersoftee.com


7月17日は「アイスクリームの日」

毎年7月の第3日曜はナショナル・アイスクリーム・デーとされ、今年は7月17日がそれにあたる。さまざまな店でお得にアイスクリームがゲットできるのでチェックしてみよう。

Museum of Ice Cream
558 Broadway

アイスクリーム博物館では、1000人分の入場チケットを無料で配布するキャンペーンを実施中。公式インスタグラムに自身のアイスクリームの思い出を投稿してゲットしよう。当日は限定サンデーやアイスキャンディーも登場する。


Magic Hour Rooftop
485 7th Ave.

タイムズスクエアにあるルーフトップバー「マジック・アワー・ルーフトップ」では、7月15日〜17日の期間、人気の「ストロベリーピンクサンデー」を5ドル(通常28ドル)で提供する。入場は21歳以上のみの大人の空間で楽しもう。


Baskin Robbins
各店舗

日本でもおなじみ「バスキン・ロビンス(サーティーワン)」も、この日を盛大に祝う。7月17日から23日までに15ドル以上を購入すると5ドルが割引される。記念日当日に登場する新フレーバーの「Oreo S’mores」も要チェックだ。

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