「母校に恩返し」宇都宮出身の山本選手、カーレースに児童424人招待 

児童代表にレースへの招待状を渡す山本選手(左)

 【宇都宮】市出身のレーシングドライバー山本尚貴(やまもとなおき)選手(34)が14日、高校時代に通った作新学院(一の沢1丁目)の小学部を訪れ、8月に参戦する茂木町での全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)に全児童424人を招待することを明らかにした。「母校に恩返しがしたい」と自ら発案。「児童が夢や目標を持つきっかけになれば」と話している。

 山本選手は全日本SFで3度、市販車ベースのスーパーGT500でも2度の年間王者に輝いたホンダのエースドライバー。

 高校時代からプロを目指し、イタリアのレースに参戦。年間のおよそ半分は授業に出られなかったというが「学校が夢に打ち込める環境をつくってくれた」と感謝する。

 この日、各教室の児童に「好きだから頑張れることを一つでも二つでも見つけてほしい」と、オンラインで語りかけた。そして「苦戦が続いているが、皆さんの応援を背にいいところを見せたい」と観戦を呼びかけた。8月の全日本SFは20、21日の両日、モビリティリゾートもてぎ(MRM)で行われる。

 児童を代表し、山本選手から招待状を受け取った6年荒川眞子(あらかわまこ)さん(11)は「とてもすごい方だと思った。夢を諦めないで頑張っている姿が印象的」と感激していた。

 レースには同伴する保護者や教員も招待する。

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 全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)の会場となるモビリティリゾートもてぎ(MRM)は開設25周年企画として、県内在住の中学生以下の子どもを同レースに無料で招待する。事前申し込み不要。大人同伴で来場し、入場時に大人または子どもの身分証明書を提示する。

 MRMは今年3月、25周年を機に「ツインリンクもてぎ」から名称を変更した。(問)MRM0285.64.0001。

児童にレースへの招待を表明する山本選手

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