全世帯にICカード「トトラ」配布 芳賀町、LRT促進へ

トトラの封入作業を行う町職員

 【芳賀】町は、町内全世帯に交通系の地域連携ICカード「totra(トトラ)」を配布する。町と宇都宮市が整備を進めている次世代型路面電車(LRT)の開通を前に公共交通の利用を促進し、LRTの利用機運を高める狙い。11日に発送を始め、8月末までに全世帯へ届ける。町はトトラのみで使えるバスとLRTの乗り継ぎ割引の導入も検討している。

 無料配布するのは約5800世帯。本年度末までの転入世帯も対象とする。配布するトトラは販売額が千円(預かり金500円、チャージ額500円)のもので、発送などを含めた事業費は840万円。

 名前などの情報が登録されていない無記名式を配布するため、家族は誰でも使える。後から記名式に変更することもできる。町都市計画課の担当者は「夏休みの時期になるので、トトラを使って公共交通でお出かけしてみてほしい」と話している。

 トトラはJR東日本のSuica(スイカ)の機能に加え、地域独自サービスを設定できるのが特徴という。独自サービスには、関東自動車やJRバス関東の路線バス、LRT区間運賃の2%が交通ポイントとして付与される制度がある。町が検討している乗り継ぎ割引もトトラの独自サービスとして盛り込む方針。

 トトラを追加で購入する場合、町内ではJRバス関東宇都宮支店(芳賀台)で購入できる。

トトラの封入作業を行う町職員

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