宮城県で記録的な大雨 大崎市の名蓋川が氾濫するなど各地で被害

宮城県内は15日夜から16日朝にかけ記録的な大雨となり、大崎市の名蓋川が氾濫するなど各地で被害が出ています。

仙台管区気象台によりますと、県内は前線や湿った空気の影響で、15日夜から16日朝にかけ激しい雨が降りました。

午後4時までの24時間雨量は、大崎市鹿島台が248.0ミリで7月の観測史上最多、大崎市古川が239ミリで観測史上最多などとなりました。

この大雨で大崎市古川では、午前6時ごろ名蓋川の堤防が決壊しました。

大崎市は、矢目地区の62世帯176人を対象に「緊急安全確保」を出し、自らの命を守る最善の行動をとるよう呼び掛けました。

住民「避難所にも行きたいんですけど、ちょっと高齢の母がいますし行くところ行くところ冠水してるので、かえって危ないんじゃないかっていうことで今ここにいます」

この地区では、周囲が浸水し自宅に取り残された住民7人が、消防によりボートで救出されました。

救出された女性「この地区では、雨が引くのを待っていたんですけど、引くどころか増えてきてしまったので、これはまずいと」

前田さつき記者「松島町の幡谷地区です。こちらの地域は、普段は田畑が広がっているのですが、一面水浸しになっています」

この地区では、水をくみだす排水機場が想定を超える大雨で機能しなくなり、農地が冠水してしまいました。

農家「稲がこの位になっているが、もう少しで穂が出てくる時だったのに、それが皆、枯れてしまうか、腐ってしまう」

県内では、松島町で床上浸水した自宅で転んだ高齢の女性が大腿骨を骨折するなど2人がけがをしました。

県内では、17日は午後を中心に断続的に雷を伴った激しい雨が降り、再び大雨となるところがある見込みです。

気象台では、土砂災害や河川の氾濫などへの警戒を呼び掛けています。

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