乳がん告知から3年たって・・・今思うコト 気兼ねなく温泉にも入りたい! 両側乳がんになりました156

次の誰かのためにと綴っています。

『あ、来ちゃった』思わずつぶやいてしまった、乳がん告知から3年の月日が過ぎました。

先日、丸3年の検査が終わり、無事に四年生になりました。何年経ってもドキドキしますし、再発が見つかってしまわないかの不安はあります。

でもそれ以上にタモキシフェン 10年の日々がどんどん減っていく、この事実の方が大きく励ましてくれています。

病院では友人にも出会いました。お互いにみんなで3年突破を喜びました。

私、ひとつ患者さんに言われたことで印象に残っていることがあります。元気になるとみんな発信しなくなる、ということなのです。なので不安やネガティブな記事ばかりが目に入る、と。

新しく患者さんになって迷っているかたはどんどんつぶやいてもらって、サバイバーさんが何かチカラになれればいいし、無事に乗り越えてきたサバイバーさんも元気だよ、なんとかなってるよ、が次の誰かの励みになるのではないかというのです。

その通りだなーと思っていまも書いています。

さて、先月、札幌・定山渓にある温泉宿でがんサバイバーさんで入浴着を着てお風呂に入るイベントが開かれました。

GSIクレオスさんからお預かりした、トップスや発売前のパレオやワンピースなどから好みのものを選んで着用してもらいました。

乙女温泉の番外編。「入浴着」を着て手術の痕を気にせず、のびのびと温泉に入ろうということでした。

入浴着を手にした参加者からは「隠すっていう感じじゃなくて、普通にオシャレだなと思って。普段はなかなか(温泉に)入ろうという感じにはならない」
乙女温泉を始めた、リボンアールの渡辺愛さん「自分の姿が小さいお子さんとかを怖がらせてしまうんじゃないかなって思って、なかなか大浴場に行けないっていう声が多い、同じ思いをしているみんなと一緒に「せーの」でハードルを越えていけたらと」

本来の乙女温泉は裸のお付き合いだったりするわけなのですが、今回は入浴着にて。

この入浴着を開発した奈良県にある畿央大学の村田教授は、使いやすさはもちろん、多くの入浴施設に客の利用を受け入れてもらうため「使い切り」にこだわったといいます。
畿央大学村田浩子教授「入浴施設としては衛生面で布を湯船に着けるっていう抵抗がある。使い切りにすれば、お互い管理の面でも簡単に気軽にできるんじゃないかと」
入浴着は水をはじく不織布と、逆に吸水性をもつ素材が組み合わせて作られています。せっけんが残らず、湯切れがいいのに、お湯に浮かんでしまわないよう工夫がほどこされています。
でもこんな声も。。。

参加者「ひとりで私が来て入ると逆に抵抗をすごく感じるなと」

参加者「がんの友だちとしか、今、こういうことができないから普段からやりたいな、乳がんじゃない友だちと一緒に着れば、だれががんかもわからないし」
ご自身も6年前に手術を受け、現在、十勝を拠点に乳がん経験者のサポート活動をしている鈴木千鶴さん。
鈴木千鶴さん「(入浴着を)知らない方もまだまだたくさんいる状態なんですよね。どうしても着ていたら目立ってしまうなので、かえって着ない方がいいという人もいる」

鈴木さんは、術後、入浴着を持参して温泉に訪れたところ、施設に拒否されたことにショックを受け、以来、入浴着のことを多くの人たちに伝える活動をしています。この取り組みに去年12月から全道51店舗のナカジマ薬局で入浴着の販売が始まりました。
ナカジマ薬局小野由絵さん「(入浴着を)多くの方に広めたいっていう熱い思いを電話越しでしたけど、受けまして/すぐ広めていきましょうということで」
鈴木千鶴さん「誰もが手軽に身につけて入れるような入浴着になっていければなって。健康な方でも気兼ねなくお胸隠してお風呂入れるような、そんな風になってもらえればなって思います」
鈴木さんたちは入浴施設を一軒一軒お願いして回って入浴着が着用可能な施設は現在、道内で70カ所まで増えたそうです。
乳がん経験者だけでなく他の手術痕がある人や身体に悩みを持つ人など色んな人が使える。
周りの利用者や入浴施設にも理解が広がっていくといいなぁ、と思っています。

HTB北海道ニュースで放送しています。さらに入浴着の特徴や患者さんの喋り足りない本音は是非動画をご覧ください。

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