<レスリング>世界王者ハッサン・ヤズダニチャラティらが世界選手権代表へ…イラン・男子フリースタイル

 

 イランのメディアほかが報じたところによりと、同国の男子フリースタイル5階級の2022年世界選手権代表選考会が7月9日、テヘランのアザディ・スタジアムで1万2000人の観客が見守る中で行われ、6度目の世界一を目指す86kg級のハッサン・ヤズダニチャラティらの世界選手権出場が決まった。

2度のオリンピックを含め8度目の世界大会に挑むハッサン・ヤズダニチャラティ(イラン)=UWWフェイスブックより

 この日、行われたのは61、86、92、97、125kg級の5階級。61kg級は昨年の東京オリンピック57kg級5位のレザ・アフマダリ・アトリナガルチが階級を上げ、今年4月のアジア選手権2位のザデフ・ハルザトゴリを5-1で破った。

 86kg級は昨年の世界選手権優勝のヤズダニチャラティ(前述)が、世界選手権86kg級で3度銀メダルを取り、92kg級から階級を下げてきたアリレザ・カリミマチアニをテクニカルフォールで破り、2度のオリンピックを含めて8度目の世界大会代表となった。

 ヤズダニが勝ったあと、観客が警備のすきをついてフロアになだれこんでマット上は大混乱。同選手のイランでの人気を物語る“事件”が起きたが、選手やコーチの何人かが負傷し、イラン協会は会場の警備に猛抗議したという。

 92kg級は昨年の世界選手権代表のカムラン・ゴルバン・ガセンプール、97kg級は今年のアジア選手権優勝のモハマドホセイン・モハマディアン、125kg級は昨年の世界選手権優勝のアミール・ホセイン・ザレが勝ち抜いた。

 今年4月のアジア選手権(モンゴル)などの成績と内容で代表が決定していたのは、65kg級でアジア選手権優勝のラフマン・アモウザドカリリ、70kg級で昨年の世界選手権65kg級2位、今年2月のヤシャドク国際大会(トルコ)70kg級優勝のアミール・ヤズダニチャラティ、74kg級でアジア選手権優勝のユーネス・エマミチョウウエイ

 残る57kg級と79kg級は、今月 にチュニジアで行われる世界レスリング連盟(UWW)ランキング大会に候補選手を派遣し、その結果、場合によっては直接対戦によって決定される。


2022年世界選手権/イラン・男子フリースタイル代表選手

▼61kg級 Atri Nagharchi, Reza Ahmadali=2021年東京オリンピック57kg級5位
▼65kg級 Amouzadkhalili, Rahman Mousa=2022年アジア選手権優勝
▼70kg級 Yazdani Cherati, Amir Mohammad Babak=2021年世界選手権2位
▼74kg級 Emamichoughuei, Younes Aliakbar=2022年アジア選手権優勝
▼86kg級 Yazdani Charati, Hassan Aliazam=2021年世界選手権優勝
▼92kg級 Ghasempour, Kamran Ghorban=2021年世界選手権優勝
▼97kg級 Mohammadian, Mohammadhossein=2022年アジア選手権優勝
▼125kg級 Zare, Amir Hossein=2021年世界選手権優勝

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