豪雨想定し帰宅訓練 佐世保・皆瀬小 保護者ら児童の引き取り方確認

児童と引き取りに来た保護者に続柄などを確認する担任教諭(中央)=佐世保市、市立皆瀬小

 長崎県佐世保市立皆瀬小(松瀨伸吾校長、279人)で、豪雨による非常事態が発生し、児童だけでの帰宅が困難な場合を想定した訓練があった。保護者が児童を引き取りに訪れ、受け渡し方法や校内への車の入出経路を確認した。
 同校では昨年6月の雷を伴う大雨の際、児童だけでの帰宅は困難と判断し、保護者に児童を引き取りに来てもらった。訓練は不審者による事件発生にも備え、安全に児童を引き渡すための課題を洗い出す狙いもある。
 大雨特別警報が発令されたと想定し、保護者に児童の引き取りをメールで連絡。担任教諭は迎えに来た保護者に、児童の氏名などを記した書類の内容を確認。児童に「この人は誰ですか」などと関係を尋ね、「お母さんです」など正しい続柄を答えたのを確認し、引き渡した。
 訓練を終えた6年の川口泰世君(11)は「もし何か起こったら、訓練を思い出して行動したい」、母のゆかりさん(45)は「担任の先生がしっかり確認してくれるのは安心」と話した。同校は訓練で得た反省点を元に、引き渡し方法などのマニュアルを作成する。


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