奥日光ロケの「若大将」主題歌を歌碑に 加山雄三さん代表曲 日光の中禅寺立木観音

22日に除幕される歌碑

 【日光】日光山輪王寺は奥日光の別院・中禅寺立木観音に、歌手で俳優の加山雄三(かやまゆうぞう)さん(85)の代表曲「君といつまでも」の歌碑を建立した。22日に除幕式を行う。奥日光を舞台の一つに加山さんが主演した往年の映画「エレキの若大将」で、同曲が主題歌だったことにちなんだ。中禅寺は愛をつかさどる「愛染明王(あいぜんみょうおう)」を祭っており、輪王寺の石塚慈雄(いしづかじゆう)門跡(73)は「歌碑、仏様から愛や優しさ、思いやりを伝えられる場所になれば」と話す。

 エレキの若大将は、東宝のヒット作「若大将シリーズ」の6作目で、1965年に公開された。

 奥日光が舞台の一つとなり、ロケは中禅寺湖や、高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」の敷地にかつてあった「レーキサイドホテル」などで行われた。中禅寺では、終盤のヤマ場という重要なシーンの撮影があった。

 加山さんは劇中、同湖畔などで君といつまでもを歌った。加山さんの大ヒット曲の一つとなり、66年の第8回日本レコード大賞で特別賞を受賞した。

 歌碑は奥日光との縁や、加山さんが2021年に文化功労者となったことを記念し、良縁などに御利益があるとされる愛染明王を祭った「愛染堂」の隣に建立した。高さ約1.5メートル、幅約2メートル。愛染堂の脇にあるカツラの木の葉をイメージした形となった。

 22日は参拝が無料となる。関係者による除幕式の後、歌碑の見学ができる。石塚門跡は「愛や思いやり、慈しみなどは人間の基本。歌碑を通じて、愛染明王様についても知ってもらい、多くの人に参拝してほしい」と話した。

 

22日に除幕式が行われる歌碑(輪王寺提供)

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