【青森】高校野球 東奥義塾は2年連続ベスト8の壁を破れるか

 高校野球の第104回全国選手権青森大会は、ベスト4を懸けた戦いが繰り広げられている。東奥義塾は夏の県大会、2年連続でベスト8。明治時代に創部した伝統校が、彼らの歴史を塗り替えられるかに注目が集まる。

明治時代創部の伝統校。遂に、彼らの“壁”を破るときがきた!

 2019年の青森大会で13年ぶりに4強入り。続く秋は県大会で3位になり、62年ぶりの東北大会出場を果たした。1回戦で秋田商、2回戦で学法福島を破り、ベスト8に進出。その活躍を見て入ってきたのが今年の3年生たちで、工藤秀樹監督は「やってやる、という目の力強さを感じました」と印象を語る。そして、以前は青森山田や八戸学院光星と対戦するとなると構えるところがあったというが、“ユニホーム負け”もなくなってきたという。

 彼らが最上級生となった昨秋、東奥義塾は2年ぶりに県3位となり、東北大会に駒を進めた。1回戦で好投手を擁する大曲工(秋田)に10対0の5回コールド勝ちし、2回戦で聖光学院(福島)と対戦。7回に2対1と勝ち越したが、直後に逆転を許し、2対3と惜敗した。敗れはしたが、工藤監督は「大会を通じて成長してくれた。チームの経験値が上がった試合」と手応えをつかんだ。だが、冬場は新型コロナの影響で練習できない期間があり、春の調整不足は否めなかった。ベスト8で終えた春以降、シート打撃に力を入れ、投手、野手ともに実戦経験を増やして仕上げに入っている。

 学校の起源は江戸時代、野球部創部は明治時代で4度の甲子園出場がある伝統校。近年、好成績を残すが、夏は2年連続でベスト8。この夏こそは、その“壁”を破り、彼らの歴史を塗り替える。

明治時代創部の伝統校・東奥義塾

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