これも0円?ユヴェントスが「フリーで獲得した最強イレブン」

他のクラブと契約満了を迎えた選手を獲得することが多いとされるイタリア・セリエAの名門ユヴェントス。

今回はそのユヴェントスが獲得してきたフリーエージェントの選手たちからベストイレブンを選んだ。

GK:ジャンルイージ・ブッフォン

加入年度:2020年

加入元:パリ・サンジェルマン

かつてユヴェントスで長く守護神を務めていたジャンルイージ・ブッフォン。一度パリ・サンジェルマンヘとフリーで移籍していったが、その2年後に驚きの復帰を果たしていた。

すでに40歳を超えていたこともあってシュチェスニのバックアップとしてプレーしたが、それでもピッチに出たときにはさすがのパフォーマンスを見せて活躍。2シーズン所属した後に古巣パルマへ加入しており、現在はセリエBで戦っている。

右SB:ダニ・アウヴェス

加入年度:2016年

加入元:バルセロナ

もうひとりのブラジル人だ。バルセロナで長く活躍を見せていたものの、クラブ側が契約を延長しないことを決断。2016年の夏にユヴェントスへとフリーでやってきた。

ただイタリアでは僅か1年のプレーに終わり、それほど馴染めなかったと本人が明かしている。2017年夏に契約満了でパリ・サンジェルマンへと移籍していった。

CB:ファビオ・カンナヴァーロ

加入年度:2006年

加入元:レアル・マドリー

2006年ワールドカップでイタリアを優勝に導き、ディフェンダーとして貴重なバロンドールを受賞したカンナヴァーロ。その夏に彼はカルチョ・スキャンダルで降格処分をうけたユヴェントスからレアル・マドリーへと移籍していった。

3シーズンをスペインで過ごした後、フリーでユヴェントスへと復帰。残念ながらその1年はそれほど印象的なプレーは見せられなかった。とはいえ、2012年にフリーで獲得したルシオよりはかなり良かった。

CB:ズデニェク・グリゲラ

加入年度:2007年

加入元:アヤックス

2007年の夏にアヤックスからユヴェントスへ移籍してきたチェコ代表DF。右サイドバックが本職であるが、様々なポジションをこなすユーティリティ性を武器にレギュラーに定着。2011年まで87試合に出場した。

同じチェコ出身である先輩パヴェル・ネドヴェドとともにプレーすることに喜びを感じていたというが、2011年に契約を1年残して退団。フラムでプレミアに挑戦したものの、前十字靭帯断裂の大怪我でほとんど出場機会を手にできなかった。

左SB:フェデリコ・バルザレッティ

加入年度:2005年

加入元:トリノ

バルザレッティはファンから最高レベルの評価を受けた選手ではないものの、ユヴェントスでプレーした2シーズンで大きなものを残した存在だ。

同じ街のライバルであるトリノに所属していたが、チームの破産によって契約が満了になった。ユヴェントスに加入することで「裏切り者」と批判されたが、その堅実なプレーでカペッロ監督の信頼を獲得している。

2006年のカルチョ・スキャンダルで降格処分を受けた後もチームに残り、1年でのセリエA昇格に大きく貢献している。

DMF:アンドレア・ピルロ

加入年度:2011年

加入元:ミラン

2011年夏、ミランは中心的な「レジスタ」として活躍していたピルロをフリーで放出するという決断を下す。もしかしたら、それはあまりにも悔やまれるものだったかもしれない。

32歳でユヴェントスにフリーで移籍した彼は、それから4シーズンに渡ってトリノに魔法をかけた。スクデットをもたらし、チャンピオンズリーグ決勝進出に導いた。

さらにイタリア代表でも活躍を続け、2012年にはEURO決勝進出に貢献、35歳でワールドカップに出場している。

CMF:サミ・ケディラ

加入年度:2015年

加入元:レアル・マドリー

レアル・マドリーで長くプレーしていたサミ・ケディラ。スペインでの最後の2年はなかなか出場機会が与えられず、非常に苦しいシーズンだった。それから2015年に契約満了を迎え、ユヴェントスに加入した。

ユヴェントスでは5シーズンにわたってプレーし、セリエAでは99試合に出場した。怪我や病気で常にレギュラーとはいかなかったが、2017-18シーズンにはキャリアハイとなる9ゴールを決めるなど活躍した。

CMF:アドリアン・ラビオ

加入年度:2019年

加入元:パリ・サンジェルマン

パリ・サンジェルマンでカルロ・アンチェロッティ監督に見初められたラビオ。16歳でトップチームにデビューを果たし、スター揃いのメンバーの中で出場機会を獲得していった。ただ代理人である母の主張がかなり強かったため、クラブとはなかなか円満に行かなかったようだ。

最後はパリ・サンジェルマンで干されるほどの状況になり、追われるように退団した後ユヴェントスへと移籍。状況が状況だけに心配されたが、それから3シーズンにわたって多くの出場機会を獲得。重要なプレーヤーの一人になった。

AMF:アンヘル・ディ・マリア

加入年度:2022年

加入元:パリ・サンジェルマン

今夏のマーケットでパリ・サンジェルマンを退団することになったディ・マリア。ファンからも放出が疑問視されるような状況のなかで送り出された彼は、新天地としてイタリア・セリエAを選んだ。

すでに34歳という年齢ではあるが、誰も彼に衰えを感じている者はいない。スター選手顔負けの攻撃能力を備えながらも黒子にもなれる彼の補強は、ユヴェントスにとって短期的には素晴らしいものになるはず。

AMF:ポール・ポグバ

加入年度:2012年、2022年

加入元:マンチェスター・ユナイテッド

ユヴェントスに2回フリーで加入するという非常に珍しいことになったポール・ポグバ。しかもどちらもマンチェスター・ユナイテッドからの移籍だった。

10代で育ったクラブを離れた彼はイタリア・セリエAで大ブレイク。8900万ポンドでマンチェスター・ユナイテッドに買い戻されていったが、今夏再びフリーで戻ってきた。一体どういうことなのだろうか。

FW:キングスレイ・コマン

加入年度:2014年

加入元:パリ・サンジェルマン

まるでポール・ポグバのように、下部組織時代から所属していたクラブを若くして離れ、出場機会を求めてユヴェントスへとやってきた。1年目からセリエAで活躍を見せ、18歳でクラブの最年少デビュー記録を更新している。

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そして1年後にはバイエルンへとローン移籍し、そのあと買い取られていった。フリーで獲得された彼は3年で手数料700万ユーロ+買い取り料2100万ユーロに化けた。ユヴェントスに大きな利益をもたらした選手と言える。

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