糸魚川・上越・妙高SEA TO SUMMIT2022 日本海、妙高山望み 109人海・里・山踏破

 カヤックや自転車などで海・里・山を踏破する環境スポーツイベント「糸魚川・上越・妙高 SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)2022」が17日、上越3市を舞台に行われた。3市の28人を含め県内外から109人がエントリー。糸魚川市能生を出発し、上越市内を経由して妙高市の大毛無山まで、61キロの道のりを走り抜けた。
 シー(海)からサミット(山頂)までをタイムは競わず、それぞれのペースで「自然を肌で体感」するイベント。アウトドアメーカー「モンベル」を中心に全国各地で実行委員会を組織し、本年度は11地域で行われる。
 上越3市が会場となるのは今回が初。実行委員会に3市や県地域振興局、商工団体が名を連ねている。参加者はカヤック6キロ(糸魚川市能生~筒石)、自転車51キロ(久比岐自転車道、上越・妙高市街)、徒歩4キロ(妙高市ロッテアライリゾート~大毛無山頂上)の行程で汗を流した。
◇海原で懸命にパドルこぎ
 海のステージ・カヤックは午前6時すぎ、糸魚川市の能生海水浴場・弁天浜をスタート。少し波立ったものの、まずまずのコンディションに恵まれた。
 開会式で、米田徹市長、モンベルグループの辰野勇代表があいさつし参加者代表が選手宣誓した。

弁天浜をスタートし、終着点の筒石漁港南公園を目指すカヤックの隊列

 参加者は先導の船に導かれ、弁天岩に架かる曙橋をくぐり海原へ。筒石漁港南公園まで、懸命にパドルをこいだ。終着点の砂浜では、「やっと陸だ」などと感動の声が聞かれた。海洋高生徒らボランティアが、カヤックの陸揚げを手伝った。地元・磯部地区の有志がかき氷を振る舞った。

カヤックの終着点では、海洋高生徒らボランティアが陸揚げを手伝った

 両親が能生地域出身の縁で参加した茨城県利根町の土田宣郎さん(50)は「まずカヤックを終え、ほっとしている。運営に関わる全ての人に感謝している」と笑顔で話した。
◇自然の風受け自転車疾走
 自転車に乗り換えた参加者は雄大な日本海、滔々(とうとう)と流れる関川、峨々(がが)とした妙高山を望みつつ、スポーツアクティビティを楽しんでいた。長野県から参加した池内真樹さん(60)は中継点の上越市船見公園に一番乗り。「今までも各地で参加している。大地と海を感じられる楽しいイベント。海沿いは風が心地良かった」と感想を話していた。

妙高市街を眼下に見下ろしつつ、自然を体感した(妙高市ロッテアライリゾート周辺)

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