ロバンペラ「パワーステージは思い切り攻めた」/WRC第7戦エストニア デイ4後コメント

 7月14から17日にかけて、東欧のエストニアでWRC世界ラリー選手権2022年シーズン第7戦『ラリー・エストニア』が開催され、競技2日目の15日(金)から総合首位を堅持したTOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が圧勝。シーズン第7戦にして、早くも5勝目をマークした。そんな今戦の全日程を終えた各チームからラリー後のドライバーコメントが発表されている。

■Mスポーツ・フォードWRT

●クレイグ・ブリーン(#42 フォード・プーマ・ラリー1)/総合30位

「正直なところ、少々難しい週末だった。すでに金曜日から、状況は僕たちにとって不利だった。スピードは出ていたしマシンの調子も良く、僕はいいリズムをつかんでいた」

「今日はパワーステージでポイントを獲得するためにプッシュしようとしたが、嵐の真っ只中に巻き込まれてしまった。今日はノーポイントだったけれど、あと数週間でフィンランドだ。マシンの感触は最高だったので、フィンランドでは良い結果が出せると期待しているよ」

●ガス・グリーンスミス(#44 フォード・プーマ・ラリー1)/総合リタイア位

「トリッキーな週末だった。金曜日のスタートはぱっとしなかった。でも午後にはだいぶ良くなった。土曜日は6位を争う計画だったが、かなり早い段階でパンクしてしまい、その日は主に学んでいくことに費やした」

「日曜日には、フィンランドに向けて少し改善するためにいくつか試したいことがあった。でもドライブシャフトに問題があって、今日はリタイアしなければならなかった」

●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/総合7位

「僕にとっては強力なラリーだったと言える。トップレベルのラリーカーで経験豊富なドライバーたちと戦う、初めてのエストニアでのラリーだった。5位を争うことができた僕たちのペースには本当に満足しているんだ」

「面白いラリーだった。こうしたサーフェス(路面)で自信をつけられたのはよかった。雨が降ってトリッキーになったけどね! 週末を通して天気はクレイジーだった。とくに最終ステージでは、残念なことに6位を失ってしまった。でも、このラリーから間違いなくポジティブなことを得ることができたよ」

●ピエール-ルイ・ルーベ(#7 フォード・プーマ・ラリー1)/リタイア

「何て言っていいかわからないが、今日は馬鹿げたミスをしてしまった。金曜日に6位から落ちてしまった。いいポジションにいたので、最終ステージでタイムを失ったのは残念だった。その後の残りの週末は、良い気分ではいられなかった」

「今日の午前中は、前のコーナーよりその次のコーナーに集中していた。次のコーナーは嫌いだったから、そのことを考えていたんだ。すべては僕の責任だ。このイベントでは許されないミスだから、2度と繰り返すことはしないよ」

クレイグ・ブリーン/ポール・ネイグル組(フォード・プーマ・ラリー1) 2022年WRC第7戦ラリー・エストニア
アドリアン・フルモー/アレクサンドレ・コリア組(フォード・プーマ・ラリー1) 2022年WRC第7戦ラリー・エストニア
ガス・グリーンスミス(フォード・プーマ・ラリー1) 2022年WRC第7戦ラリー・エストニア

■ヒョンデ・シェル・モビスWRT

●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合4位

「僕たちにとってタフで、チャレンジングな週末だった。走行中のフィーリングが良くなくて、うまくいかなかった。たくさんのことが一度に起きた。パワーステージでさえうまくいかなかった。視界はゼロで、スタートから何も見えなかった。どうにかして4位につけることができたが、これはこのイベントで期待できた最高の順位だ」

「ライバルたちは非常に強力だったけど、オットのドライビングは素晴らしかった。チームメイトの次の順位でこのラリーを終えることが、僕たちにできることのすべてだった。ポジティブな姿勢を保って戦いを続けていれば、改善できる望みはつねにあるものだ」

●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合3位

「エストニアで競争力を発揮できなかったのは人生で初めてだから、少し苛立っている。僕たちの状況はついていなかった。できる限りのことをしたけれど、3位は期待外れだ」

「とてもポジティブな点は、3台が完走できた距離の長さだね。開発の面でこれから次のステップを評価する必要がある。エストニアのファンは情熱的で大いにサポートしてくれたので、彼らには感謝している。ただ、僕たちに競争力がなかったことが残念だ」

●オリバー・ソルベルグ(#2 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合13位

「パワーステージでのコンディションはまったくクレイジーだった。大雨に水溜りだらけだった! コース上に留まることが目標にしていたが、僕たちはとても長く厳しい週末を終えることができたよ。こうしたステージやコンディションを走行するのに必要な自信を持つのが難しかった」

「チームは僕を助けるためにできる限りのことをしてくれた。僕たちはたくさんのことを試したよ。メカニックたちはマシンの準備に懸命にとりかかってくれた。彼らにとっても難しいイベントだったね。土曜の午後には良い兆しがあったけれど、適切なレベルに到達するためにはやるべきことがたくさんあった」

オット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第7戦ラリー・エストニア
オリバー・ソルベルグ(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第7戦ラリー・エストニア
ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第7戦ラリー・エストニア

■TOYOTA GAZOO Racing WRT

●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合2位

「最後の数ステージは本当に難しいコンディションだったので、ラリーを無事に終えることができて少しホッとしている。今日は総合2位を確保するために、最後まで走りきることがすべてだった。パワーステージではリスクを冒すことなく走ったが、それでもポイントを獲得できたので良かったよ」

「今回最大の収穫は、またしてもチームがワン・ツー・フィニッシュを達成したことだ。自分たちとしても、昨年このラリーを戦った時から一歩前に進むことができたと思う。カッレは昨年と同様に非常に速く、脱帽するしかないが、また次回チャレンジするよ」

●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合優勝

「今週末も素晴らしい結果になった。出走順が一番手だった金曜日の午前中は、エルフィンのペースについていくのが大変だったけど、その後は本当にいい戦いができた。最終日のステージはいつもより長く、また天候との戦いもあり、簡単にはいかなかった」

「最後の数ステージでは大雨に見舞われて大変だったけど、それでもパワーステージは思い切り攻めた。このような悪天候下では差がつきやすいと分かっていたので、安全性を確保しつつ、できる限りプッシュしようとしたんだ。楽しく走ることができましたし、とてもいいタイムも出た」

「ラリー・フィンランドを前に、このラリーで勝つことができて良かったですし、フィンランドでもまた、良い仕事ができることを願っている」

●エサペッカ・ラッピ(#4 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合6位

「何という最終日だろうか。日曜日にも関わらず走行距離が長かったのはとても良かったし、今日はいいリズムで走ることができた。流れが良くなり、少し勇気が出てきたことで、自然と速く走れるようになったんだ」

「その後、コンディションは非常にトリッキーになり、とくに最後のステージは自分がこれまでに経験したことがないくらいクレイジーだった。轍(わだち)に大量の水が溜まっていて、本当にひどい状態だった」

「チームにとっては素晴らしい週末になり、自分たちにとっても全体的には悪くないラリーだったと言える。ラリーをとおしてペースは上々で、昨日のトラブルさえなければ結果も良かったはずなので、次のラリー・フィンランドに向けて良い準備になったと思う」

エサペッカ・ラッピ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第7戦ラリー・エストニア
エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第7戦ラリー・エストニア

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