【大分】高校野球 国東/春夏通して初となる甲子園出場なるか

 高校野球の第104回全国選手権大分大会はベスト4を懸けた戦いが繰り広げられている。国東は甲子園出場経験こそないが、今大会の台風の目になり得る存在として注目が集まる。

経験と個性でチームは上昇気流に。捲土重来の機会がやってきた!

 昨夏は大会初日、1回戦で早々に敗退。あの悔しさを主力として経験した主将の吉本透哉、原田翔亘、諸冨愛武、藤永航士が中心となり、他チームに先駆けて新チームをスタートさせた。そもそも昨夏の大会でベンチ入りしていた12人が残っている。豊富な経験値に加え、個性豊かな多くの才能が開花したことで、チームは上昇気流に乗った。秋に8強、今春には4強(4位)と躍進し、見事に夏のシード権を獲得してみせたのだった。
 主将の吉本は今年1月に行なわれた県内野球部対抗のトレーニングマッチで、100mを11秒61の好タイムで制覇。全出場者の平均を1秒6近くも上回り、ドラフト候補として注目される古川雄大(佐伯鶴城)を2/100秒抑えての優勝だった。そして、押しも押されぬ左腕エースの白石玲也である。最速130キロ台中盤に達した直球やスライダー、チェンジアップがキレ味を増し、ライバルの上位チームが警戒警報を鳴らすほどの存在となった。
「彼らをはじめ、判断力に優れた選手が揃っている。投打のバランスも良い」と語るのは、今春から指揮を執る笠置伸一監督だ。昨夏の初戦敗退を副部長として経験しているだけに、この夏に賭ける思いは強い。「前任の黒枝勇次監督が作った基礎を尊重し、独自のアレンジを加えて夏の頂点を目指す」と、春夏通じて初となる甲子園出場を高らかに誓った。

甲子園初出場を目指す国東

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