中南部の中等症以上「満床」続く 沖縄コロナ1990人で月曜最多 施設内療養も最多(7月19日朝)

 沖縄県は18日、10歳未満から100歳以上の1990人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。月曜日の過去最多を記録した。病床使用率は本島で71.3%、八重山で77.3%、宮古は21.2%、県全体では66.6%だった。入院患者は431人となっている。18日午前11時半時点で、中南部の重点医療機関では中等症以上を受け入れる病床が満床の状態が継続している。

 県によると、満床状態となったことを受けて、病院内で調整して病床を確保したり、入院待機ステーションを活用したりして対応しているという。重点医療機関で働く医療従事者の欠勤者数は732人となるなど、医療現場の人員不足も深刻化している。

 社会福祉施設の施設内療養は145カ所で655人と過去最多となった。内訳は高齢者施設が116カ所520人、障がい者施設が29カ所135人だった。 年代別の内訳は30代が323人と最も多く、40代320人、10代296人、10歳未満292人と続いた。県は「傾向からすると家庭内で(感染が)起こっていることが多い。イベントなどの開催で、全世代で感染者が増加している」と指摘した。オミクロン株派生型「BA・5」への置き換わりが全県的に進み、イベントなどで人と人との接触が多くなっているという。

 血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターの、自宅療養者への配布について、県は50歳以上の人、基礎疾患がある人、7歳以下の未就学児を優先すると発表した。それ以外は希望者に配布する。療養者数の増加と未返却が増加しているためで「自宅にある人は返却してほしい」と呼びかけた。 (金盛文香)【関連記事】
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