神奈川・秦野の川沿いに「鳥居」設置 不法投棄が激減 自治会が独自に作製

独自に作製した〝鳥居〟について説明する小澤利明会長

 神奈川県秦野市南矢名の「南矢名上部自治会」(小澤利明会長)が、近くを流れる大根川上流の川沿いに鳥居を模した構造物を設置し、不法投棄対策に効果を上げている。小澤会長は「小さな積み重ねで景観維持に努めたい」と意気込んでいる。

 神聖なイメージの赤い鳥居を模した構造物は、小型と大型(高さ約1.7メートル)の2種。「捨てにくい場所にすれば変わるかもしれない」と小澤会長の発案で2月に作製し、川沿いの約1キロにわたり、6カ所に等間隔で設置した。

 小澤会長が不法投棄に気付いたのは今年1月。「このままでは下流の農地などにも影響が及ぶかも」と危機感を抱き、自治会員らと共に同月20日に初めて清掃活動を実施、瓶や缶などの家庭ごみから、ベビーカーやガソリン缶といった粗大ごみまで、1時間ほどで約500~600キロのごみを回収した。

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