沖縄コロナ急増、イベント対策の強化も 高山医師「夏休み、感染さらに拡大」

 沖縄県は18日、新型コロナウイルス感染者の急増を受けた緊急の幹部会議を県庁で開き、対応策を協議した。医療提供体制が逼迫(ひっぱく)する状況下で、今後さらに感染者が増えるとの懸念が示された。夏場に向けて人の集まるイベントが多くなることが見込まれるため、県はイベントの感染対策強化を含めて調整に入る。

 イベント開催時の人数制限の規模感などは19日以降に調整する。県は19日に新型コロナの専門家会議、20日に経済団体との調整会議を開き、意見を聴取する。幹部会議の後、玉城デニー知事は「専門家、関係者の意見を聴取して(対策を)検討していきたい」と語った。

 県政策参与の高山義浩・県立中部病院医師は「(オミクロン株派生型の)BA・5は非常に感染力が強く、まだまだ勢いが収まる気配がない。これから夏休みを迎えることを考えると、感染がさらに広がっていくことが推定される」と強い危機感を示した。

 高齢者や妊婦、基礎疾患のある人らを守る必要があり、医療の逼迫を伝える県民向けのメッセージについても、専門家会議などで議論されるとの見通しを示した。(知念征尚)【関連記事】
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