美津島95ミリ 長崎・対馬で猛烈な雨 河川増水や道路冠水

大雨で増水した対馬市上県町の佐護川=午後4時ごろ(県提供)

 前線に暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、長崎県対馬市では18日午後3時すぎに線状降水帯が発生。長崎地方気象台によると、同市美津島町の対馬空港で1時間に95.0ミリの猛烈な雨が降り、同地点の観測史上最大を記録した。上県町の佐護川が氾濫危険水位に達したほか、道路の冠水や崖崩れなどが発生。同市は、市内全域に避難指示を一時発令した。
 佐護川は同日午後2時半ごろに氾濫危険水位の4メートルを超えた。国道382号の一部が冠水し、一時通行止めとなった。豊玉町などでも冠水による国道、県道の通行止めが相次いだ。
 同気象台は、県内では19日朝にかけて、局地的に雷を伴い非常に激しい雨が降る恐れがあるとして、土砂災害や河川の氾濫などへの警戒を呼びかけた。
 18日から19日にかけて予想される1時間最大降水量は、南部と北部が70ミリ、壱岐・対馬と五島で60ミリ。18日午後6時から19日午後6時までに予想される24時間最大降水量は、南部と北部で250ミリ、壱岐・対馬と五島で200ミリ。同気象台は、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要としている。
 一方、県内では18日、雨の影響で交通網が乱れた。JR九州によると、長崎本線小長井-肥前長田間で午前9時55分から約2時間徐行規制。特急かもめの上下線各1便が運休したほか、同各3便が遅れ、約750人に影響が出た。空の便ではオリエンタルエアブリッジ(ORC)の長崎-対馬の1往復2便が欠航した。


© 株式会社長崎新聞社