九州南部も線状降水帯発生の可能性 土砂災害・浸水害・河川の氾濫に厳重な警戒を

 西・東日本は、19日(火)午後も大雨が続く見込み。特に九州は夕方にかけて線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性がある。引き続き土砂災害、低地の浸水、河川の増水・氾濫に厳重な警戒が必要だ。九州以外の地域でも、あす20日(水)にかけて大雨のおそれがある。

九州南部はこれから

 九州北部はきのうから線状降水帯による非常に激しい雨が降り、半日で200ミリを超える大雨となっている所がある。発達した雨雲は全体的に南下傾向で、夕方にかけては九州南部でも線状降水帯が発生し、同じような場所で猛烈な雨が降り続き、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性がある。

 引き続き、土砂災害や河川の増水、氾濫、低地の浸水などに厳重な警戒が必要だ。九州北部など雨が小康状態となる所でも、土砂災害や河川の氾濫などに警戒が必要となる。なお、九州は20日(水)も、南部を中心にさらに雨量が増える所がありそうだ。

大雨列島

 九州以外の西日本、東日本、東北にかけても、これから20日(水)は大気の不安定な状態が続き、局地的に激しい雷雨となる見通し。特に、東海では1時間に50ミリの非常に激しい雨の降る所があるため、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒・注意が必要となる。発達した雷雲のもとでは、落雷や激しい突風、降ひょうに対しても注意が必要だ。

落ち着かない天気

 20日(水)は関東や東海で、ほかの地域に先駆けて日差しが戻る見通し。内陸を中心に日中は気温がかなり高く、東京都心は17日ぶりに35℃以上の猛暑日になるかもしれないので、入念な暑さ対策が必要となる。21日(木)午後から22日(金)は、西日本で再び雨の範囲が広がりそうだ。22日(金)から23日(土)は北陸や北日本で大気の状態が不安定で、この方面は天気が変わりやすい見込み。24日(日)は晴れる地域が多くなるが、関東から西は暑さが厳しくなりそうだ。

(気象予報士・高橋和也)

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