10月から「おもいやり駐車場」に名称変更 長崎県の障害者用利用証

利用証の使用例(県提供)

 公共施設やスーパーなどに設けられている障害者用駐車場を使用する際、利用証を車内に掲示する「長崎県パーキング・パーミット(身障者用駐車場利用証)制度」について、県は制度名が浸透していないとし、名称を「県おもいやり駐車場制度」(愛称)に変更する。障害者用駐車場を巡っては、健常者の利用も散見されるといい、分かりやすい制度名で周知を図り、適正利用を促していく考え。
 県は2007年にパーキング・パーミット制度を導入。県によると、22年3月末現在、専用スペースを設けている協力施設は813カ所で、累計4万773枚を交付している。
 交付対象者は身体障害、高齢、知的障害などにより歩行困難な人や妊産婦ら。今年4月から介助が必要な精神障害者らも加わった。交付機関は▽県福祉保健課▽県福祉事務所▽県こども・女性・障害者支援センター▽各市町の福祉窓口。
 制度の正式名は「県障害者等用駐車場利用証制度」。今後、協力施設のほか、県や市町の広報紙などで周知し、10月から「おもいやり-」を愛称として使い始める予定。
 一方、県福祉保健課は制度の利用状況などの調査も実施。駐車場の利用状況について約3割が「あまり使用されていない」と回答したほか、施設によっては担当者の交代などで制度自体が把握されていない例もあったという。同課は「県民だけでなく、協力施設に対しても制度の理解促進を図っていくことも必要」としている。調査は昨年11~12月にかけて行い、対象施設729カ所中389カ所が回答した。


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