カープ先発ローテ担う助っ人右腕アンダーソン 強敵を受け入れる戦い方

「広島では今、ラーメンやお好み焼きが一番のお気に入り」と、さわやかな笑顔を見せるのは今シーズンから加入した助っ人外国人のD.アンダーソン投手。広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』は、デビューして2ヶ月のアンダーソン投手をフカボリ。マウンド上での心情から、来日して驚いたことまでを聞いた。
※データはすべて7月16日O.A.時現在 ※以下、(選手)敬称略

アンダーソン投手

5月5日のデビュー戦では、7回7奪三振、無失点で来日初勝利をあげ、鮮烈なデビューを飾ったアンダーソン。ヒーローインタビューでは「カープのファンが一番じゃけぇ」と、覚えたての広島弁で茶目っ気を見せたが、マウンド上では、どんな場面でもイライラすることなく、常に冷静な印象がある。「もちろん時々試合で打たれることもあるが、その失敗を自分の中で受け入れることが大事。受け入れることができれば、修正していくことができる」と話す。

6月5日のオリックス戦では、5回降雨コールドの可能性も感じさせるほどの雨に見舞われたが、アンダーソンは気にすることなくストライクを投げ込んでいった。「雨だったが、しっかりストライクをを投げて打ち取ることを意識していた。天気は誰もコントロールできないし、ストライク・ボールの判定も自分でコントロールできないので、状況の中でしっかり自分の体をコントロールすることが一番大事」と言う。

状況や結果を受け入れながら冷静にピッチングを続けるアンダーソン。ただし、日本には“蒸し暑さ”という強敵がいる。ある調査によると、北米から日本を訪れた人の99%が東京は蒸し暑いと答えたそうだ。7月2日にサヨナラHRを放ったR.マクブルームも、ヒーローインタビューで思わず「暑い!」と言っていた。

「日本はとても暑くて湿気が多いと思う」と言うアンダーソン。プレーボール時点で気温30.3度だった6月23日の阪神戦。5回、近本光司にヒットを打たれたところで様子が変わり、右足を気にするようになった。「足がつりながら投げたこともあるけど、そういう状況の中でも投げ切れることが大事かなと思った」と振り返る。ベンチ裏で治療し、マウンドに戻ると、佐藤輝明、大山悠輔という二人の強打者を抑えた。

日本の蒸し暑さは、外国人選手にとって強敵になり得る。しかし、「湿気があると変化球がもっと曲がったり、打たれてもなかなか飛ばないのが良い点かもしれない。湿気がないとスピンや曲がり量が減って、打球が飛びやすいという傾向にある」とも。日本の暑さ、湿気を受け入れて、アンダーソンはカープ先発ローテーションの一角を担い、戦い続ける。

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 7月16日放送
ライター 湯谷葉子

© 広島ホームテレビ