TWICE、NiziUプロデューサー主演作もランクイン!古家正亨氏が選ぶオススメ韓国映画TOP5

アジア映画に特化した動画配信サービス「おうちでCinem@rt -いつでも・どこでも- 」で配信中のアジア映画から、“あの人”のオススメTOP5を紹介します。今回は韓国大衆文化ジャーナリストの古家 正亨さんが選んだオススメ韓国映画TOP5!

第1位『暗数殺人』

実際に事件をモチーフにした犯罪劇。ところがスクリーンに現れるのは、そのほとんどがキム・ユンソク、チュ・ジフンの刑事、犯人役である2人の密室劇であるというところが、この映画のポイント。つまりこの映画は、主人公2人の言葉のやり取りを楽しむ映画なんです。そして、それが実に緊迫感ある空気を作り出します。場合によっては単調になりがちな、こうした会話劇ですが、流石は名優2人!最後までまったく飽きさせず見せてくれます。タイトルからアクションシーンを連想するかもしれませんが、ほとんどありません。でも、それ以上に言葉の銃撃戦が凄いんです!

第2位『インサイダーズ/内部者たち』

こういう映画が韓国では記録的な大ヒットになるのだから、観客の質の高さがよくわかります。原作はあのドラマ「ミセン」の原作を手掛けたことでも知られている作家のユン・テホによる、たった3ヶ月で連載中止となった同名のウェブ漫画です。これを脚本も担当した監督のウ・ミンホが見応えのある人間ドラマとして描き切った名作です。主演のイ・ビョンホンが良い!彼のように、作品ごとに全く違う顔を見せてくれる俳優さんは本当に貴重であり、すごい演技力の持ち主だと改めて感じさせてくれる作品です。暴力的な描写も多いので、いわゆる韓流ドラマファンの方が観ると、目を背けたくなる場面があるかもしれませんが、社会の暗部を描かせたらやっぱり韓国映画ってすごいなぁって感じる作品でもあります。

第3位『ベルリンファイル』

北朝鮮を絡めたポリティカルアクション作品。目まぐるしく変化する世界情勢に関心がなければ、このストーリー全体に引き寄せられることは難しいかもしれません。でも、そんなことを無視しても、この映画で描かれるアクションは観ていて痛い。それだけリアルに描かれているのは、やはり監督リュ・スンワンの手腕によるものでしょう。この監督は、本当にアクションの撮り方が巧いですよね。そして「シュリ」の名優ハン・ソッキュとこれまた名優のハ・ジョンウが出ているというだけで観る価値ありでしょう。

第4位『トガニ 幼き瞳の告発』

もし、まだこの映画を観ていないのであれば、絶対観た方がいい!韓国映画史に残る傑作です。とはいっても、観終えてスッキリする映画ではないし、観ている125分という間、ずっと、辛くて、悔しくて、気分の悪くなる映画です。韓国のとある聴覚障害者学校で実際に起こった性的虐待事件を映画化したもので、直接的な描写はないものの、だからこそ、それがリアルに迫ってくるし、子役たちがとにかく素晴らしい。よくこの映画に出演できたと、彼らの前には、もはや敬意しか存在しない。主演のコン・ユも素晴らしい。彼自身が本作の映画化に邁進したと知った時は、こういう本物の役者の存在が、文化や国の価値をあげていくんだろうなぁと納得させられました。

第5位『ミリオネア・オン・ザ・ラン』

個人的には好きな映画。でも残念ながら評価は低い・・・。2012年に公開された韓国映画ですが、主演はあのJ.Y. Park。JYPが制作にも関わっていて、多分2011年に放送されたドラマ「ドリームハイ」の成功を受けて、映画界への進出を試みた一作だったのではないでしょうか。「逃亡中の男女が出会ったことから巻き起こる大騒動を描くという“痛快クライムコメディ”」(プレスリリース)とされていますが、コメディとしては正直笑えないかも・・・。ただ、全体的に80年代に量産された日本のアイドル映画のテイストに似ているせいか、その世代ということもあって、個人的には妙に愛着が生まれた作品でもあります。しかもチョ・ソンハ、ミン・ヒョリン、チョ・ヒボン、オ・ジョンセ、そしてチョ・ジヌンという脇役陣が豪華すぎて、J.Y. Park様がこの映画にかけていた思いは伝わってきます。

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