福井も油断禁物…石川県能登で相次ぐ地震いつまで続く 地震調査委「今後も強い揺れに注意が必要」 

石川県能登地方で震度6弱を観測した地震について緊急記者会見する気象庁の鎌谷紀子課長=6月19日、気象庁

 難しいニュースや聞き慣れないキーワードなどを取り上げて、Q&A形式で解説する企画「ふむふむたしカニ」。今回は石川県能登地方で相次ぐ地震がテーマです。

 Q 福井県の隣、石川県能登地方で地震が相次いでいるね。

 A 気象庁地震津波監視課の鎌谷紀子課長(55)=福井県出身=によると、能登地方では2018年ごろから地震の回数が増えていて、20年12月からは、さらに活発になっているそうだよ。

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 Q 珠洲市では昨年9月に最大震度5弱の地震が発生した後、今年6月19日に震度6弱、さらに翌日に震度5強の地震が起きた。こんなに続くものなの?

 A 一般的に、規模の大きな地震の後にそれより小さな地震が続く「本震―余震型」が多いイメージだけれど、今回の能登地方のように同規模の地震が長期間続く場合もあるんだ。

 Q 原因は分かったのかな。

 A 政府の地震調査委員会(委員長・平田直東京大名誉教授)によると、一連の活動で震源が次第に浅くなっていて、地下水など流体の移動に関係している可能性があるそうだよ。でも、今のところ原因は特定できていない。能登半島の北側の沿岸部には活断層もあるけれど、関連は判断できなかったんだ。

 Q これからも続くのかな。

 A 地震活動が衰える傾向は見えず、依然として活発な状態が続いているんだ。地震調査委の平田委員長は「地震活動は当分続くので今後も強い揺れに注意が必要だ」と呼びかけているよ。

 Q 福井県でも1948年に嶺北地方で福井地震が発生しているし、能登地方に限らず、日頃から地震への備えを確認することが大切だね。

 A 福井県の大部分が、地殻の変形(ひずみ)が特に大きい「新潟―神戸ひずみ集中帯」の中に入っているんだ。活断層も多いと言われていて、鎌谷課長は「油断は禁物」と話していたよ。

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