この顔にピンときた…念のためバイクの色も確認 過去にも来店の受け子、覚えていたローソン店長通報で摘発

風間康男署長(左)から感謝状を授与されるコンビニ「ローソン十文字学園女子大学前店」の五十嵐康店長=新座署

 「あ!ビデオに写っていた男だ」―。抜群の記憶力と機転が特殊詐欺事件の受け子の摘発につながったとして、埼玉県警新座署は、新座市野火止4丁目、コンビニエンスストア「ローソン十文字学園女子大学前店」の五十嵐康(やすし)店長(59)に感謝状を贈呈した。

 同署によると、今年4月30日午前9時半ごろ、同店舗内で、ATMを操作している男が特殊詐欺事件で警察が行方を捜している20代の男であることに気付き、110番通報。駆け付けた同署員が近くのコンビニ店にいる男を発見。任意同行を求め、同署で逮捕した。

 この約1週間前、県外で発生した別の特殊詐欺事件に絡み、警察官が同店舗の防犯ビデオを確認した際、ビデオに写っていた受け子の男と乗車していたバイクを同店長も一緒に確認していた。このため、同店長はこの男の顔を覚えていた。

 感謝状を授与された五十嵐店長は「顔を見た瞬間、思い出したが、念のために乗っていたバイクの色も確認し、間違いないと思って通報したんです。感謝状を頂くようなことではないが、詐欺事件が多発する中、事件の解決に貢献できてうれしい」と話していた。

© 株式会社埼玉新聞社