【富山】高校野球 福岡/甲子園を目指して16年ぶりの進撃をみせる

 高校野球の第104回全国選手権富山大会。21日にはベスト8を懸けた試合が行われる。団結力を武器に16年ぶりの甲子園を目指す福岡は、南砺福野と対戦する。

青年監督と部員が紡ぐ〝家族〟の絆。16年ぶりの進撃へ一致団結

 今春、2010年秋以来となる県大会ベスト8進出を果たした。その12年前に選手だった若き指導者のもと団結力が強みだ。
 1983年に福岡町(現高岡市)で開校した県立校。2006年に夏の甲子園に出場するなど躍進したが、県4強で北信越大会に出場した10年秋以降は上位から遠ざかり、部員も減っていた。久々に10人以上のまとまった入部があったのが20年春。その現3年生が力を付けた。左上手の名内勇翔、右横手の殿村佑真ら投手陣が安定し、各打者のスイングも鋭い。春の3回戦では4番の窪田剛健が八回に決勝3ランを放って昨秋は敗れた未来富山に競り勝った。
 初任地が母校だった29歳の髙田樹教諭は昨春、監督に就任。時には選手に交じって同じ練習メニューをこなし、試合ではベンチで声を枯らして自ら模範を示す。選手たちがお互いを思いやる関係性の構築がチームワークだけではなく技術の向上にもつながると考えており、性格診断を実施して相互理解を促進し、仲間の状況を頭に入れてプレーできるようにポジションを入れ替えて守備練習をすることも。「相手のためを思って指摘し合う声が増えてきた」と成長を感じている。主将の山崎航芽は「それぞれが自覚を持ち支え合う家族のようなチームを目指し、コロナ禍でも濃厚な毎日を積み重ねてきた自負がある。笑顔で戦い抜いて優勝をつかみたい」と話す。

“家族”のようなチームを目指す福岡

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