メルセデス・ベンツ、最大航続520kmを実現した『EQB』を導入。劇場版ワンピースとのコラボも

 ボクシーかつポップなエクステリアに3列目シートを標準装備した7シーターSUVとして登場したメルセデス・ベンツのCセグメントモデル『GLB』の電気自動車版として、ブランド3番目のEVとなる『EQB』が上陸。66.5kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、WLTCモードの一充電走行距離で最大520km(EQB 250)の航続を実現した同車は、この7月14日より発売が開始されている。

 全長4685mm、全幅1835mm、そして全高1705mmと、日本の道路環境でも取り回しのよいサイズ感を持つ『EQB』は、ガソリンモデルの『GLB』同様、2830mmと長いホイールベースを活かした最大7名乗車が可能な3列シートモデルとなっている。

 エクステリアでは中央にスリーポインテッドスターを配したブラックパネルグリルを採用し、水平に伸びる光ファイバーのデイタイムランニングライトの帯は、フルLEDヘッドライトにつながる処理として昼夜を問わず容易に識別できるデザインに。さらに“AMGラインパッケージ”を選択すると、フロントのブラックパネルグリルにハイグロスブラックのフレームとツインルーバーがあしらわれ、引き締まったスポーティな印象がもたらされる。

 そしてリヤ側でもメルセデスEQ独自のデザインを取り入れ、LEDリヤコンビネーションランプはライトストリップと途切れることなく一体化し、ワイド感を強調するデザインとされた。

 さらにエアロダイナミクスはEVにとっても重要な性能のひとつで、空気抵抗を少なくし流れをスムーズにすることにより、航続距離の延長が期待できる。そのため空力特性や風切り音の低減を考慮したドアミラーや、ボディ下部を整流するため刷新したアンダーボディパネル、ルーフスポイラーにリヤコンビネーションランプの整流エッジなど細部にまで空力面の改良を実施し、Cd値(空気抵抗係数)は最小で0.28を実現している。

 一方、インテリアにもEQ独自のデザイン要素が採用され、アルミニウムルックのチューブ形状デザインがドアやコンソール、助手席側のダッシュボードに施され、グラブハンドルとしての機能を備えつつ室内の堅牢なしつらえを強調する。

 さらにMBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)は『EQB』にも踏襲され、センターディスプレイにある“メルセデスEQ”のアイコンに触れると、充電に関する選択や電力消費、エネルギーフローなどのメニューが出現する。

 そしてファミリーユースで重要な2列目シートは、140mm調整が可能な60:40分割の前後スライド機構を備え、3列目は安全上の理由から対応身長が左右とも165cm以下となるものの、2列目シートのバックレストにあるロック解除レバーを操作することで2列目シートが前に倒れてスライドし、ワンタッチで乗り降りすることが可能な利便性を備える。

全長4685mm、全幅1835mm、そして全高1705mmと、日本の道路環境でも取り回しのよいサイズ感を持つ『EQB』
LEDリヤコンビネーションランプはライトストリップと途切れることなく一体化し、ワイド感を強調する
2830mmと長いホイールベースを活かした最大7名乗車が可能な3列シートモデルとなっている

■デビューを記念して人気アニメ『ワンピース』とのコラボイベントも

 日本市場に導入されるラインアップは、フロントアクスルに新設計の永久磁石同期モーター(190PS・140kW/385Nm)が搭載され前輪を駆動する『EQB 250』と、フロントアクスルに非同期モーターを1基、リヤアクスルに永久磁石同期モーターを1基搭載(292PS・215kW/520Nm)し、4輪駆動となる『EQB 350 4MATIC』の2モデルを設定。

 後者の4MATICでは、前後アクスル間のパワーバランスを走行状況に応じて毎秒100回の頻度で高度に調整し、リヤの電気モーターをメインとしてフロントの電気モーターを高負荷時等にサポートとして使うことで電力量消費率を最適化すると同時に、フロントアクスルの非同期モーターの部分負荷域における引きずり損失を最小限に抑えることを狙っている。

 高電圧バッテリーは容量66.5kWhのリチウムイオン電池を採用し、前後アクスル間のフロア部に搭載され、シングルモーターの『EQB 250』が最大520km、ツインモーターの『EQB 350 4MATIC』で最大468kmの航続距離を実現。給電は6.0kW(200V、30A)までの交流普通充電と、100kWまでの直流急速充電(CHAdeMO(チャデモ)規格)に対応する。

 この駆動用高電圧バッテリーは堅牢なフレームのなかに納められており、従来アンダーフロアのクロスメンバーが担っていた構造部材としての機能も果たしており、バッテリー前部に設けたガードは異物の混入を防ぐことでバッテリーを保護している。

 また、モーターと補機類を一体化したeATSは、サブフレームとの結合部分のマウントや、ラバーブッシュの設計に低周波ノイズ抑制の知見を盛り込むことで、電動パワートレインをしっかりと固定しつつ、NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)の軽減も達成。空調に関しても、コンプレッサーの振動や騒音を抑える工夫が盛り込まれた。

 回生ブレーキの強度は4段階の手動設定が可能で、安心のEVカーライフと充電サービスを保証する“メルセデス・ミー・チャージ”も付帯。テレマティクスサービスの”メルセデス・ミー・コネクト”や最新のADAS(安全運転支援機能)も装備され、価格は788万〜870万円(税込)となっている。

 その『EQB』デビューを記念し、2022年8月6日(土)より劇場公開予定の人気アニメ『ONE PIECE FILM RED(ワンピース・フィルムレッド)』とのコラボレーションが予定され、発売日の7月14日よりブランド情報発信拠点である“メルセデス・ミー(六本木、品川プリンスホテル、大阪)”では順次イベントを実施。

 また8月初旬からは、そのワンピースのキャラクターを起用した『EQB』オリジナルCMを全国上映館やTV地上波の提供番組にて放映予定となっている。

センターディスプレイにある“メルセデスEQ”のアイコンに触れると、充電に関する選択や電力消費、エネルギーフローなどのメニューが出現する
『EQB 250』が最大520km、同『EQB 350 4MATIC』で最大468kmの航続距離を実現
駆動用の高電圧バッテリーは堅牢なフレームの中に納められており、従来アンダーフロアのクロスメンバーが担っていた構造部材としての機能も果たす

メルセデスコール:0120-190-610
メルセデス・ベンツ日本ウェブサイト:http://www.mercedes-benz.co.jp
スペシャルサイト:https://www.mercedesme.jp/eqbxopfr/

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