朝の学習に下野新聞コラム活用 大田原中専用ページを開設

パソコンで雷鳴抄を読む生徒たち

 【大田原】生徒たちが日頃から活字に親しみ、時事問題にも関心を持ってもらおうと、大田原中(584人)が今月、下野新聞の1面コラム「雷鳴抄」の閲覧を始めた。下野新聞社デジタル局が協力し、下野新聞ホームページ「SOON」へ簡単にアクセスできる同校専用ページを開設。全校生徒が毎朝、各自に貸与されたパソコンを使って読んでいる。同校の佐野英男(さのひでお)校長(59)は「話題もタイムリーで長さもちょうど良い。いい文章を読んで読解力を身に付けてもらえれば」と話している。

 同校職員らで組織する図書館活性化推進委員会が、「日頃から活字に親しむことで本の貸し出しを増やそう」と企画した。生徒たちは登校後の「朝の学習」の前に各自で毎朝パソコンを使い、当日の連絡事項やスケジュールなどを確認する。その時間を利用し、SOONの無料ページで毎朝更新される雷鳴抄を活用することにした。

 同校の取り組みに、下野新聞社デジタル局も「おそらく県内初の試み。中学生が新聞に親しむきっかけになる」と全面協力。雷鳴抄に加え、大田原の身近なニュースを見られる専用ページを開設した。パソコン担当の斎藤光(さいとうひかる)教諭(38)がトップページに雷鳴抄のバナーを設けるなどし、生徒たちがアクセスしやすいように工夫した。

 県立高校の入試では例年、国語で作文が出題され、面接では時事問題について聞かれる場合もあるという。生徒たちからは「朝は忙しくニュースをチェックできないので助かる」「とても読みやすい」と好評。3年植木大智(うえきだいち)さん(15)は「自分が知らない話が載っているので読んでいて面白い」と話した。

 夏休み期間中、生徒たちはパソコンを自宅に持ち帰るため、同校は雷鳴抄の閲覧を課題にする予定。国語科の笹沼美来(ささぬまみく)教諭(25)は「文章を読んで自分がどう考えるかが重要。物事を考えるきっかけにしてほしい」と期待している。

パソコンで雷鳴抄を読む生徒たち
ホームページに掲示されている雷鳴抄のバナー

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