「本屋という仕事」を知っていますか?|三砂慶明 編『本屋という仕事』

自分をリープアップしてくれる本を、ライター目線で1冊ずつ紹介する「フクリパbooks」。 先回で戸田智弘さんの 『ものの見方が変わる 座右の寓話』をセレクトしてくださった「本と羊」神田さんによる、オススメの本をご紹介します。

六本松の本屋さん『本と羊』神田さんによる、先回のフクリパbooks記事はこちら。

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今回はフクリパBooksの主旨とは少し違うかもしれないですが、本屋という立場からこの本をご紹介させて下さい。(先日、この本の共著者である三砂さんがご来店下さいました!)

本屋は焚き火である
本と人が集い、直接触れあえる場所、本屋。なぜ人は敢えて本屋をたずねるのか。書店員は仕事に何を求め、自分の個性をどう生かし、どんな仕事をつくっているのか。本屋という仕事から見える、新しい働き方の形。(紹介文引用)

書店、本屋、本のある場所に月にどれくらい行かれますか?
週1の方もいれば月に一度も足を運ばない、という方もいらっしゃると思います。ではなぜこの差が生まれているのでしょうか?その答えは本当のところ、誰にも分かりません。で、あれば本屋さんを少しでも身近に感じて欲しいのです。これはそのための一冊です。

大阪梅田にある蔦屋書店の人文コンシェルジュ・三砂さん。この本では彼が「ぜひ話を聞いてみたい」と思う、出版業界では有名な書店員さんや本屋さん18人と、共著という形で取材されています。

書店に勤務されていたり、個人事業主として店を経営していたり、本屋という世界から一歩離れて本について新たな考察をする方など様々な立場から、本を売る仕事になぜ携わるのか、各人の考え方、本をなぜ読まなければいけないのか、これから本屋が存続していくためには・・・等々が綴られています。

本屋は焚き火である、と書かれていますが、僕もそういう世界の一人だと自負しています。焚き火のある場所に集い、語り、そして本を手に去っていく・・・その繰り返しの毎日が続いていって欲しい。その思いから毎日、この場所に集う人々のために選書し、仕入れを続けて誰かの手に渡していく。

しかしネットで買えてしまう状況に押されて、だんだんと人の集まる場所が少なくなっています。火はそこにあるのに人が離れていく。いつしか本屋という文化を伝える場所が日本中から消えて、燃えかすだけが残るようなそんな寂しい世界を見たくありません。

今回はリーフアップのための一冊ではありませんが、本屋で働く人たちの声を少しでも聞いて欲しくてご紹介いたしました。
本屋は楽しい場所です。スマホやパソコンからではなく、お店で新しい本との出会いを実感して下さい。

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本屋という仕事
三砂慶明 編
出版社 ‏ : ‎世界思想社 (2021/6/20)
定価 1,700円+税
https://honto.jp/netstore/pd-book_31649901.html

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◎神田さんが営む六本松の本屋「本と羊」の取材記事も合わせてお読みください

【福岡市中央区・六本松】BOOKSHOP 本と羊 福岡発!目指すは本屋のサグラダ・ファミリア ?!

【BOOKSHOP 本と羊】

TEL: 092-406-7483
住: 福岡市中央区六本松4-4-12 エステートモア六本松Ⅱ102B [map]
営: 平日13:00〜19:00/土日12:00〜18:00
休: 月・火
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