【SNS特報班】PTAの活動は必要か?

運動会の準備などのボランティアを募集した小松台小のメール連絡網サービスの内容

 PTAの活動はコロナ禍で制限されましたが、不都合はありません。保護者の間にはPTAが必要なのか疑問の声もあります。【宮崎市・40代女性】
学校運営に必要 負担軽減へ効率化の動きも
 県内の小中学校で、保護者のほぼ全員が加入するPTAでは、バザーや広報係など「1人1役」を務めることが恒例となっている。一方で、質問を寄せた宮崎市の40代女性は「出席するのはほとんどが母親、フルタイムで働いていると負担は大きい」と打ち明ける。
 別の宮崎市の40代女性は、子どもの小学校で昼間に活動する係があり「仕事で活動に参加できないと、代理を立てなければならない」と見直しを求める。
 県PTA連合会によると、県内の小中学校では、コロナの影響でバザーや講演会などのPTAの活動中止が相次ぐ。学校運営に支障がないように見えるが、宮崎市・小松台小の白地浩校長は「運動会などの運営には、教職員だけだと手が回らない。PTAは必要な存在」と語る。
 同校PTAは、本年度から活動の効率化を進める。活動ごとに協力者を求める「ボランティア制度」を試験的に導入。5月の運動会では、メール連絡網サービス「マチコミ」で準備作業などのボランティアを募ると、昨年度に役員と保健体育部で担ってきた人数以上の数が集まった。
 負担軽減につながるかなど本年度の活動を検証し、来年度以降の実施を検討する。同校PTAの安藤長(たける)会長(45)は保護者に時間的な余裕を持ってもらい、「子供会や地域の安全活動に参加してほしい」と願う。
 県PTA連合会の岡本吉弘会長(45)は「時代とともにPTAが変化するのは自然な流れで、新しい運営方法への取り組みも応援したい」と理解を示し、「事前の丁寧な説明やPTA内の協力・連携体制を築いた上で、保護者や地域の実情に合った活動を考えてほしい」と助言する。

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