戎大黒本舗の「粟おこし」と「岩おこし」
（株）戎大黒本舗（TSR企業コード:570673984、法人番号:3120001061786、守口市西郷通２－１８－１５、設立１９５０（昭和２５）年１２月、資本金１０００万円、植村甚氏社長）と、関連の（株）京都ぽてとの塔（TSR企業コード:642393346、法人番号:9130001052647、京都市伏見区深草稲荷中之町３２、設立２０１４（平成２６）年２月、資本金１００万円、同社長）は７月２０日、事業を停止し、破産手続きを南昌作弁護士（リーガル・ソリューション法律事務所、大阪市北区西天満２－６－８、電話０６－６２１０－３９２０）と、佐々木真一郎弁護士（佐々木総合法律事務所、京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾町８、電話０７５－２１１－７１１０）に一任した。
負債は、戎大黒本舗が債権者約５０名に対して約２億５０００万円、京都ぽてとの塔が債権者約２０名に対して約６０００万円で、２社合計約３億１０００万円。
戎大黒本舗は、１９２７年に創業した老舗企業。岩おこしや粟おこしなどの菓子をはじめとする各種大阪みやげのほか、阪神タイガース承認商品等の企画製造および販売を手掛けていた。１９９８年５月期には売上高約４億円を計上していたが、その後は菓子業界の多様化や同業者の増加などにより、２０１７年５月期の売上高は約２億３０００万円にまで落ち込んだ。
２０２０年以降は「新型コロナウイルス」感染拡大の影響による外出制限などから手土産の需要が低下し、売上がさらに減少。金融機関へリスケジュールを要請するほか、コロナ関連のゼロ・ゼロ融資や給付金などを活用して資金繰りを維持してきたが、業況は改善せず、限界に達したことから今回の措置となった。
京都ぽてとの塔は、国産のさつまいもを使った菓子の販売を手掛けていた。しかし、厳しい事業環境が続いていたなか、コロナ禍による販売低迷を受け２０２２年６月２７日、ブランド事業を廃止。オンラインストアや直営店も閉鎖し、今回の措置となった。
