家族感染が急増…開業医が警鐘“医療崩壊”も 広島

新型コロナの感染が急拡大する中、開業医も対応に追われています。

三上内科医院 三上裕一郎院長「先週ごろから少しずつ増えてきたが、ドンと増えたのは連休明け、発熱患者の数は三上内科の過去最高でした」

広島駅近くにある三上内科医院。

今週に入り感染が疑われる患者が連日10人以上訪れているといいます。

三上院長「きのうは10人弱来られて4~5人が陽性でした。ちょっと前までは高くて3割くらい。今は5割前後の陽性率」

三上院長によるとこれまでと症状にほとんど違いはありませんが、感染力の強さに特徴があるといいます。

さらに年齢層にも変化が・・・

三上院長「第6波以上に若い方が多い印象がある。特に小さい子、おそらく家族内感染だと思うが0歳や1歳(の感染)が今までになく多い」

取材をした22日も0歳と3歳の子どもを連れた母親が診察に訪れました。

母親は喉の痛みだけですが子ども2人が発熱しています。

先生「けさ起きたら熱があった?」

母「朝の5時に測ったら38、3℃」

先生「触ってわかった?兄ちゃんも2日前から咳?」

母「はい」

先生「今すごく熱があるけどこれはいつから?」

母「今です。きょうの朝は36.6℃でした・・・」

先生「今測ったら熱があった?」

母「そうです」

先生「この子の保育園ではコロナは結構出てます?」

母「1日1人ってメールが来ます」

先生「それは大変ですね」

母「父親がもう(コロナに)なっているので」

先生「父親もなってるんですか」

母「父親はきのう抗原検査で陽性」

唾液の採取ができる母親と3歳の子はPCR検査。0歳の子は抗原検査を行うため即日結果がわかります。15分後、検査の結果は・・・

三上先生「やっぱり陽性がでました」

母「陽性・・・」

先生「お母さんも間違いないとは思うんですけど(PCR検査の結果は)あしたの朝連絡しますので、それまで家で待機しておいてください」

今回の第7波ではこのような家庭内感染が特に増えているといいます。

感染の拡大は地域の医療態勢にも影響を及ぼしかねません。

三上裕一郎院長「我々医療関係者が感染することが実は多い。この近辺でも何軒かクリニックがスタッフや先生の感染で休診しているところがある。我々開業医レベルでの医療崩壊、感染によってクリニックがどんどん閉まっていくと発熱した患者さんの行き場がなくなるそれは困ったことになる」

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