オバマブルーのガラス風鈴、目に耳に涼しげ 福井県小浜市の海岸の砂やサバの骨が材料

見た目にも涼しげなオバマブルーの風鈴=7月20日、福井県小浜市の多田寺

 福井県小浜市内の海岸の砂や小浜よっぱらいサバの骨など地元の材料にこだわり開発されたガラス「OBAMA blue(オバマブルー)」の風鈴が、同市多田の多田寺にお目見えしている。これまでの緑がかった色に加え、より青みの強い新作もあり、耳にも目にも涼しさを届けている。

 オバマブルーは、同市のガラス工芸作家竹田恵子さん(50)が2019年から試作に取り組み、今年3月に商品化させた。小浜の砂やサバの骨、若狭かきの殻を使い、配合や焼き時間を研究して小浜の海のような独特の色合いを実現している。

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 同寺は国の重要文化財の本尊薬師如来が瑠璃色の光で人々を照らすことにちなみ、より青みの強い新色の風鈴の製作を依頼。竹田さんはオバマブルーをベースに市販の材料をブレンドし、1カ月ほど試作を重ねて完成させた。「深みのある青色になり、今までの色との違いも楽しんでほしい」と納得の仕上がりだ。

 同寺には従来のオバマブルーと新色の計20個の風鈴が飾られ、風が吹くたびにちりんちりんと心地よい音色を響かせている。同寺の玉川弘子さん(44)は「暑い中参拝に来られる方に涼を感じてもらい、小浜の魅力も知ってもらえれば」と話している。

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