北海道初のRISE王者へ前進 枝幸出身・山川賢誠が価値ある一勝<布施鋼治 「闘」即是空>

 王座挑戦に向け、一歩前進だ。7月18日、ホテルエミシア札幌・パレスホールで格闘技イベント『BOUT45』が行われ、メインイベントでは山川賢誠(28歳)=Kickboxing Academy Sapporo=が、山元剣心(30歳)=FAITH=を3-0の判定で撃破。札幌在住のプロ・キックボクサーの意地を見せつけた。 ■リベンジマッチへ落とせぬ一戦

 山川は北海道北部の枝幸町出身。現在は札幌を活動の拠点に置き、日本のキックボクシング界の二大勢力のひとつRISEが認定するフェザー級6位にランクインしている。2月にはアジア最大の格闘技プロモーション『ONE Championship』への参戦経験を持つ森本“狂犬”義久(31歳)=BRING IT ONパラエストラAKK=から2度ダウンを奪った末に右フックの連打で2ラウンドKO勝ち。下馬評を覆すとともに、その存在を改めてアピールした。

 「森本選手がラッシュを仕掛けてきたときにガードが下がっているのが見えた。そこに右フックを合わせることができました」

 現在のRISEフェザー級王者はキックボクシングとMMA(総合格闘技)の二刀流を目指す梅井泰成 (24歳)=フリー=。山川は昨年7月に梅井と初対決。1回途中に受けたパンチで視界がボヤけ、無念のドクターストップ負けを喫した。試合直後の診断の結果、右眼窩底(がんかてい)骨折で2カ月の休養を余儀なくされている。王座挑戦は梅井へのリベンジマッチでもあるので、今回の山元とのランキング戦は絶対落とせない一戦だった。 ■加速する右のジャブ

 1回開始早々、山元は右のミドルキックで試合のペースを握ろうとするが、サウスポーの山川は素早いステップを駆使しながらの右のジャブで応戦する。 【関連記事】 布施鋼治 「闘」即是空 バックナンバー ・総合格闘技プロ修斗、あす6年ぶり札幌開催 史上最年少世界王者・西川大和が凱旋 RIZIN参戦もアピールか ・総合格闘技 札幌の野山を素足で走り回った野性児・西川大和は世界へ一直線 年内に修斗世界王者を狙う ・ジョシカク 生まれも育ちも札幌・中村未来 「修斗」に最適新階級で再起なるか ・北海道在住で初のMMA王者へ 西川大和 9月20日に修斗世界戦 ・地方在住の意地 札幌の18歳西川大和 修斗・世界ライト級王者に 目線はMMA世界メジャー

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