発注工事を巡る汚職事件、前竹富町長の弁護側が控訴

 沖縄県竹富町発注の工事を巡る汚職事件で、業者側に入札情報を不正に漏らし、見返りに現金計1700万円を受け取ったとして、加重収賄や官製談合防止法違反、公競売入札妨害の罪に問われた前竹富町長の西大舛高旬被告(74)の弁護人は22日までに、懲役3年6月、追徴金1700万円とした一審那覇地裁判決を不服として控訴した。14日付。

 西大舛被告は公判で起訴内容を認め、弁護側は執行猶予付き判決を求めていた。8日の地裁判決は「現職町長の立場を悪用して犯行を繰り返した刑事責任は重く、実刑判決は免れない」とした。

 判決によると、西大舛被告は2017年に町が入札を行った海底送水管更新工事で、最低制限価格を業者側に漏らし、不正行為への謝礼と知りながら1千万円を受け取り、20年に入札があった工事についても計700万円を受け取るなどした。▼沖縄で起きた事件・事故
 

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