玉城沖縄知事「納得できない」 辺野古新基地巡る係争委の申し出却下に 提訴は「検討中」

 玉城デニー沖縄県知事は22日の定例会見で、米軍普天間飛行場の名護市移設に伴う辺野古新基地建設を巡り、国地方係争処理委員会が県の申し出を却下したことについて「委員会の決定は納得できるものではない」と述べた。提訴については「検討中」とした。

 沖縄防衛局の設計変更申請を県が不承認とした処分を国交相が取り消したことについて、県は係争委に「無効で、違法な国の関与に該当する」と訴えた。これに対し、係争委は12日、審査対象となる「国の関与」に該当しないと判断し、県の申し出を却下した。係争委の決定が不服の場合、県が提訴できる期限は8月12日までとなる。

 また玉城知事は、米空軍嘉手納基地内の旧駐機場「パパループ」に米軍が新たな施設を建設する計画に反対する考えを示した。その上で、住宅地から離れた場所を使うよう嘉手納町が代替案を示したことに関し、「黙っていては造られるという非常に強い危機感と住民の側に立って考え、もっと強く言うためにも現実的な対応、提案も必要だと考えたのではないか」との見解を示した。

(池田哲平)

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