のんびり鉄道旅 スローライフ列車 因美線 家族ら駅舎や風景満喫

美作加茂駅に到着したノスタルジー号から下車する乗客ら

 旧国鉄時代の外観を復活させた観光列車で、JR因美線津山―智頭間の昔ながらの駅舎や沿線風景を楽しむ「みまさかスローライフ列車」が23日、約3年ぶりに運行され、家族連れらがのんびりとした鉄道旅を満喫した。

 「国鉄カラー」と呼ばれる朱色とクリーム色のツートンカラーのノスタルジー号(3両編成)に182人が乗車。津山駅を昼前に出発し、約4時間半かけて往復した。

 今年は同線全線開通90周年を記念し、特別ヘッドマークを装着した列車が運行。映画「男はつらいよ」のロケ地となった美作滝尾駅(津山市堀坂)では、みまさかローカル鉄道観光実行委員会メンバーが扮(ふん)した“寅さん”が出迎えた。美作加茂駅(同市加茂町桑原)では90周年記念の写真展のほか、地元産食材を使った弁当が販売された。

 家族4人で訪れた同市、会社員男性(34)は「よく知った街並みでも車窓から見ると新鮮。初めて列車に乗った娘も楽しそうだった」と話していた。

 JR西日本岡山支社と同実行委が2007年から運行。20、21年は新型コロナウイルス禍で中止した。24日も1往復し、津山駅を午前11時48分に出発、午後4時17分到着予定。自由席は1、2号車、指定席の3号車は完売している。

美作滝尾駅で乗客を出迎える“寅さん”

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