聞き書き甲子園20周年 都城市立図書館で記念イベント

 宮崎県都城市立図書館は18日、ウエルネス交流プラザで聞き書き甲子園20周年記念イベントを開いた。NPO法人共存の森ネットワーク(東京都)理事長の澁澤寿一さんの講演や、澁澤さんと都城西高の生徒5人のトークセッションを通じて持続可能な社会について考えた。
 澁澤さんは「聞き書きの背景―持続可能な社会を目指して」と題して登壇。高校生が森や海、川の名人を訪ね、その人の考え方や知恵を記録する活動を紹介し、「相手の心に自分の五感を重ね、命の連続の向こうに未来の自分を考える」と聞き書きの効能を強調した。
 トークセッションでは生徒がロシアのウクライナ侵攻や人口減少、地域活性化などについて次々と質問。澁澤さんは「経済性や豊かさを追い求めてきた価値観はもはや通用しない。皆さんが持続可能な社会に向けて何が必要かを考え、意見を発信し、新しい価値観を生み出して」と求めた。

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