かまぼこの謎探求、プログラムでアート創作 神奈川の企業博物館、夏休みの自由研究を手助け

かまぼこの秘密を解き明かす科学実験教室のイメージ(鈴廣かまぼこ提供)

 神奈川県内各地の企業博物館が、夏休み期間中の集客強化に乗り出している。自社の技術を生かした体験型イベントや、他施設と連携したスタンプラリーを展開。子どもたちが楽しく学べる機会を提供し、「学校の自由研究に役立ててほしい」と来場を呼びかけている。

 鈴廣かまぼこ(小田原市)が運営する「かまぼこ博物館」(同)は、夏休み中に子ども向けの企画を次々と打ち出す。目玉の一つが、かまぼこの白さや弾力の秘密を解き明かす科学実験教室だ。小学校高学年以上を対象に、8月15~17日の3日間開催。ホームページで予約を受け付けている。

 博物館周辺の自社施設とともに、職業体験イベントも連日実施。かまぼこや小田原ちょうちん、箱根寄せ木細工の職人など、地域性が豊かな七つの仕事に挑戦できる。参加者には“給与”として「かまぼこ給」を渡し、買い物を楽しんでもらう仕組みも整えた。

 新型コロナウイルスの「第7波」は懸念材料だが、定員を少人数に制限するなど、感染防止策にも気を配る。担当者は「小田原や箱根を観光する際に安心して立ち寄ってほしい」とアピールしている。

 横浜・みなとみらい21(MM21)地区にひしめく大手各社の企業博物館などは9月末まで、「自由研究のテーマを探しに行こう」と銘打ってデジタルスタンプラリーを展開。12施設を4コースに分けて巡ってもらい、アプリを通じてポイントを付与する。

 対象施設の一つ、資生堂(東京都)の「S/PARK(エスパーク)」は、プログラミングソフトを使ってアートを創作し、大型スクリーンに投影するイベントを8月5、6日に参加無料で開く。小学3年生以上を条件に、各回30人を今月25日まで募集している。

 村田製作所(京都府)の「Mulabo!(ムラーボ)」や日産自動車(横浜市西区)の本社ギャラリーも、夏休み用のイベントを開催。自由研究の題材探しを手伝う。企画の音頭を取った一般社団法人横浜みなとみらい21(同)は「『知』にあふれるMM21地区で最先端の技術に触れてほしい」とPRする。

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